フランス発の日本風変身ヒーローアニメ・ミラキュラスのストーリーと感想です。
本話までのネタバレを含みますので、視聴予定の方はお気を付けください。
話のナンバリングは日本のディズニーチャンネル準拠。
各エピソードの目次はこちら。
第73話 パペッター2(The Puppeteer 2)
再びアクマタイズされたマノンが、クールなアクマたちを再出演させてくれるよ。
ストーリー
プロローグ
アドリアンはグレヴァン蝋人形館に用事があるらしい。
一人ではつまらないからとニノを誘い、芋づる式にアルヤとマリネット、そしてマリネットが子守りをしていたマノンも一緒に行くことに。
歴史あるグレヴァン蝋人形館ではスタッフのヴェロニクがアドリアンを待っていた。
ここにはアドリアンの蝋人形も展示されているらしい。人形の一部がなくなったので、修理用の型を取るのが目的だ。
営業時間外の博物館を、アドリアンと一緒にマリネットたちも見学させてもらえることに。
アクマ誕生
蝋人形館の中には有名人の人形が並んでいる。
アルヤはニノと結託し、マリネットとアドリアンを二人きりにさせてあげようと画策していた。
だがニノはマリネットの思いをアドリアンにばらしてしまわないように思うあまり、妙なことを口走る。結果、アドリアンはマリネットが自分を嫌っているのだと思い込んでしまった。
人形工房にやって来ると、アドリアンは腕の型を取るため座って待つことになった。
遊びたがるマノンをアルヤとニノが引き取って、マリネットはアドリアンと二人きりに。
アドリアンを嫌ってるわけじゃないと言いたくて挙動不審になったマリネットは、とりあえずトイレに逃げ込む。
本当に嫌われてるのだと落ち込んだアドリアンだったが、仲直りしたいと決意してマリネットを追いかける。
その頃、アルヤたちとかくれんぼしているマノンは、レディバグ&シャノワール&アクマタイズされたみなさんの展示コーナーに隠れていた。
アルヤとニノもやって来たが、恋人同士で盛り上がり、マノンのことを忘れて部屋を出ていってしまう。
傷ついたマノンはパペッターの蝋人形を見つけると、その手にある星のステッキを取り上げた。
マノンの寂しさを察知したホーク・モスがアクマの蝶を放ち、マノンは再びパペッターへとアクマタイズされた。
ヒーロー登場
落ち込むマリネットはティッキーに励まされ、自分ではないキャラクターを演じてみればいいのだと思いながらトイレを出た。
そこに、アドリアンがプラッグのようにおどけて見せようとして、蝋人形のフリでマリネットの前に立ち尽くす。
まんまとだまされたマリネットは、アドリアンを人形だと思い込んでロマンティックな恋のセリフを目いっぱいぶつけ、キスまでしてしまった(!)。
アドリアンが慌てて後ずさるのを見て、本物だと知るや大ショック。
一方その頃、パペッターは蝋人形を操ってアクマの能力を使い、ニノとアルヤを停止させてしまっていた。
アドリアンにさっきの言葉は本心かと聞かれ、マリネットはいつも通りのマリネット語でそんなわけないとごまかした。
ごまかしきれたか微妙なところで、突如ホーク・モスが姿を現し襲ってくる。
館内放送でマノンがパペッターにアクマタイズされたことを知り、逃げるふりをしてそれぞれレディバグとシャノワールに変身。
ヒーローの戦い
レディバグとシャノワールはホーク・モスの人形のあったヒーローの部屋に駆けつける。
パペッターの姿はないが、アクマの蝋人形たちが動き出し一斉に襲ってきた。
工房にあった人形の首までが襲ってきたのを見て、レディバグはパペッターが工房にいると悟る。
二人で部屋を出ようとしたが、シャノワールは蝋人形たちに捕まってしまい、代わりにシャノワールの蝋人形が部屋を飛び出した。
レディバグはラッキーチャームで厚紙の筒を入手。連れが蝋人形だと気付かないまま一緒に工房へ乗り込んだ。
パペッターの杖に操られたシャノワールの蝋人形も襲ってきて、レディバグは大ピンチ。
レディバグの蝋人形にだまされなかったシャノワールが助けに駆け付けたが、パペッターには逃げられてしまう。
レディバグは人形のフリをしたシャノワールに捕まったフリをして蜜ろう釜の部屋へ。
そして厚紙の筒で作った偽物の杖を出し、杖をすりかえたからもう人形は操れないとパペッターをだます。
パペッターはヴェロニクたちを人質に杖を返すようにせまり、レディバグは降参したフリをして本物の杖と交換させることに成功。
ミラキュラス・レディバグですべて元通り。
エピローグ
アドリアンの人形の修復も終わり、マノンのご機嫌も直って一件落着。
アルヤとニノ、マノンを送り届けた後、再び二人きりになったマリネットとアドリアン。
マリネットはキスしてごめん、人形だと思ったからあんなことをした、と絶妙に正直な気持ちを打ち明ける。
アドリアンも変なわるふざけをして悪かったと謝り、これからも友達でいようと仲直りができた。
だがアドリアンがぽつりと「僕の好きな子も変な冗談が嫌い」と言うのを聞いて、アドリアンに好きな子がいると知ったマリネットはしょんぼり。
部屋に貼ったアドリアンの写真をはがそうとするが、ティッキーに「人生は何が起こるか分からないもの」と励まされ、アドリアンへのキスを思い出して微笑むのだった。
感想とメモ
マリネットとアドリアンの友達関係にちょっぴり波風が。
無機質な敵に淡々と襲われる、若干ホラーな雰囲気もあった。さすが蝋人形館。
パペッターの楽しいアクマパーティー
パーティークラッシャー回は一般人キャラクターと男子ヒーローが大集合だったが、今回はアクマ大集合。
今回のパペッターは見た目こそ変わっていないものの、能力はちょっと変わってる。
人形を直接操ることができ、人形のモデルにはなんら影響しなくなっている。
以前はパペッターが乗り移って動かしているような挙動をしていたが、今回は自律的に動いてるっぽい。でもシャノワールにキスを迫って油断させるとかの知能もある。
せっかく各アクマの能力が使えることも変わりなかったが、まともにの能力を使ったのは一部だけだった。バブラー、レディー・ワイファイ、マイムだけか。他はみんな単なる肉弾戦。
人形は口利けないみたいだから、サイモン・セッズみたいに音声認識の能力は使わせられないのかも。
ホーク・モスのアクマタイズの能力はどうなんだ?
パペッターが大人だったらもっと強力な敵になってたのかも。
それにしても、アクマの詳細なデザインはいったい誰が調べてるんだろう。ニュース映像とかから解析してるのかな。
本心を言えるか言えないか
軽口の達者なシャノワールに対し、レディバグはつい「本当に大事なことは言いにくいものじゃないの?」と尋ねてしまう。そう思ってたからこそ、以前はシャノワールの愛の言葉もただの冗談だと思ってた。
で、シャノワールの「大事なことほど、何があろうとちゃんと言うのが大事」という言葉がレディバグを勇気づけた。
アドリアンこそ、シャノワール状態じゃないと本心言うの苦手なくせにね。
シャノワールになるとたいがいのことは言えちゃうんだよね。
トイレでティッキーが言った「別人を演じてみれば」ってセリフがなにかしらキーになるかと思いきや、そんなことはなかった。
マリネットがキョドってマリネット語をしゃべり出すのも、ある意味別人になってると言える。自分じゃ制御できないという意味で。
でも最近のマリネット語は人語に近いからちょっとさみしい。
いい友達、マリネットとアドリアン
アドリアンとマリネットの仲に変化があったような、なかったような。
アドリアンはもともと「マリネットは僕のファッションが好き」「いい友達」と思っていて、これに関しては特に変わりなさそう。
パーティークラッシャー回でもそうだったが、アドリアンは人付き合いに関して自信がない(自分はモテないと思い込んでるし)。
父親に禁止されて友達付き合いをしてこなかったから……と言ってるが、アドリアンが隔離されるようになったのはガブリエルがホーク・モスになってからのことじゃなかったっけ。
幼少期はパリにいなかったのかな。だから子供時代の友達がいない。
そんなアドリアンにとってマリネットは大事な友達の一人。
マリネットの方は、アドリアンに好きな子がいると確実に知っちゃって新鮮な感じで落ち込んだけど、バレンタインカードの件(アドリアンが誰にカードを渡そうとしたのか)はどう処理したんだっけ。もう忘れてる?
アドリアンはアドリアンで、レディバグのことが好きだっていうのを大っぴらには言わないんだよね。
それをマリネットが知ったら、何か悪い方向へ変わってしまう……のかも。
それはそうと、キス「しそうになった」のかと思いきや、しちゃったらしい。
その割にはマリネット、落ち着いてるな。ちゃんと人語もしゃべってたし。
フランス人のキスの感覚は日本人より気軽なんだろうか。
デコボコカップル、アルヤとニノ
アクマタイズされた自分の姿を見せられて複雑な思いを露わにするアルヤ。
そこらへん意外と繊細らしい。
そりゃそうか。ヒーローはともかく、ヴィランにさせられた市民の人形を展示するって無神経だよな。
レディー・ワイファイとかアンチバグなんて中の人まんまだし(バブラーはまったく面影がない)。
意外な感受性を見せるアルヤを励ますニノは「悪党じゃなくてヒーローに救われた人々」という名言を繰り出しやがる。
普段は図太いアルヤがリードしてるけど、アルヤが弱気になるときはニノが支えになると。いい噛み合いっぷりじゃないか。
さて、いまいち分かってないニノのキャラを考え直してみよう。
率直で思ったことが口に出ちゃうタイプで、でも一度決めたことは若干こずるい手を使ってでも達成しようとする……ということはマリネットに似てるな。
そうか、ニノは一見チャラいけど実はマリネットと同じタイプなんだった。だからアルヤともアドリアンともうまくいくのだ……って前にどっかの感想で書いたような気がする。アナンシ回かな。
アルヤとニノが仲良しなのはいいけど、あんまり物語のマイナス要素にはなってほしくないものだ。
その他ポイントメモ
- 今回は寛大なナタリー。
- アルヤに秘密を打ち明けてはいけない。
- 博物館スタッフのヴェロニクさん、やたらリアルなお顔だと思ったらやっぱりモデルがいるらしい。
- ワニの上って立てるもの?じょうぶなファング。
- ジャゲッドのレースの手袋はいつ見てもクールだなあ。爪は黒くないけど。
- グレヴァン蝋人形館にはマリネットの知り合いの人形もたくさん。
考えてみればマリネットの知り合いは有名人だらけだ。このシリーズのパリは狭い。 - 工房でうろちょろするマノン愛くるしい。
- 床に転がった目玉をかきあつめるマリネット。
- おいおい、クロエお嬢様の人形がアンチバグしかないぞ。クイーン・ワスプはどうした。
- ギター・ヴィランのドレッドの躍動感がすごい。製作者はジャゲッドのファンだな。
- マリネット劇場で我慢できずに一時停止してしまったのは自分だけだろうか。おもしろすぎる。
- ジャゲッドの人形何体あるんだ。すぐ作らせてくれそう。
- ギター・ヴィランが動いた。
- タイムブレイカーの首がもげた。
- 迫りくるアストラック監督の首。
- 指をしゃぶるアストラック監督の首。
- 無数の手に襲われるレディバグは、お子様には刺激が強すぎるような。
- ヴェロニクたち、蝋人形にされちゃったとしてもミラキュラス・レディバグで元に戻るから大丈夫。
今回の記事はここまで。
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