マーベルヒーローの紹介です。
パズルクエストキャラクターの記事にまとめようと思ったら長くなったので別記事に。
ディフェンダーズの一員としてNetflixのドラマにもなっているルーク・ケイジ。
市民を守る頼れるヒーロー、そして優しい夫でお父さんなルークを紹介します。
Luke Cage:弱きを助け強きをくじくパワーマン
基本情報
マーベルの黒人ヒーローを代表する一人*1がこの人、ルーク・ケイジ。
ニューヨークの市民を守るたくましきヒーロー、そして頼れるお父さん。
鋼鉄ボディを持つ彼にはコスチュームなんて必要ない。
みんなを守るために全力を尽くす優しいタフガイです。
人気の低迷からアイアンフィストとバディを組まされたのがピタリとハマり、今日まで続くヒーロー・フォー・ハイヤー(雇われヒーロー)として人気を博しています。
もともとソロで活動していた彼ですが、意志の強さと懐の深さはリーダーとしても有能。
アベンジャーズの一派やサンダーボルツといったヒーローチームを率いた経験も豊富です。
マーベルデータベースからの情報はこんな感じ。
ルーク・ケイジ(Luke Cage)
- 性別:男
- 身長:6フィート6インチ(≒198cm)
- 体重:425ポンド(≒193kg)
- 瞳 :ブラウン
- 髪 :ブラック
- 能力:硬い皮膚、超人的に強靱な肉体と腕力、格闘術 等
オリジン
元々の名前はカール・ルーカス。
ハーレムで育った少年時代、チンピラの友人たちとつるむカールは決してお行儀の良い子ではありませんでした。
とはいえ大好きなおばあちゃんに愛情を込めて育てられたおかげか、カールの心には悪よりも正義が根ざしていました。
あるとき、元仲間のストライカーの策略で薬の売人に仕立てあげられ、冤罪で牢獄に入れられてしまいます。
そこでは超人血清*2を再生成しようとする実験が行われており、カールはその実験に参加しました。
カールに目を付けていた悪い看守が実験にかこつけて彼を殺そうとしますが失敗し、逆にカールは弾丸をも跳ね返す強靱な肉体を手に入れることになりました。
手に入れた能力を使って牢獄を脱出したカールは、その後色々あって故郷に戻ってきます。
自分をハメたストライカーに復讐してやりたいと思うも、何をすべきか分からず途方に暮れるカール。
そこでたまたま強盗に襲われた市民を助けて、お小遣いをもらいます。
これだと思いつきました。
自分の力を人助けに使えばいい。金も稼げて一石二鳥だ。
こうして彼はルーク・ケイジと名乗り、弱きを助ける雇われヒーローとなったのです。
ケイジ(Cage=檻)の名前と鎖のモチーフは、彼が牢獄によって人生を変えられたことの戒めです。*3
ルークもNetfilixのドラマ化しておりまして、邦訳コミックが1冊出ています。
オリジンについてはこれを読んだら詳細が分かるでしょう。コスチュームには触れないであげて。
- 作者: アダム・グラス,マイク・ベンソン,ジョン・アルカディほか,ダリバー・タラジッチ,エリック・カネーテ,ペペ・ララズほか,御代しおり
- 出版社/メーカー: ヴィレッジブックス
- 発売日: 2016/09/28
- メディア: 単行本(ソフトカバー)
※画像はAmazonへのリンク
ヴィジュアル
雇われヒーローになりたての昔のルークは、ハデな黄色いシャツとシルバーのヘッドバンド、腰に巻いた鎖のコスチュームを着ていました。
まあ、名前を売るために目立つ方がいいからじゃないですかね。たまたま逃亡中にひとんちの裏庭から拝借したのがこれらのアイテムだったのかもしれませんね。
このへんの黒歴史コスチュームいじりはアイアンフィストに任せるとして。
今のルークはヒーローネームも持たず*4、コスチュームも着ずに素顔で活動しています。
そのためヴィジュアルで特徴的なのはスキンヘッドにヒゲくらいでしょうか。
基本的におしゃれな黒人ファッションという感じです。
アニメなんかではコスチュームとしてサングラスをかけてることもあります。
アルティメット・スパイダーマンとか、日本のディスクウォーズ・アベンジャーズとか*5。
黄色いシャツばっかり着てる?
だってルークにシャツをプレゼントするとしたら、みんな絶対黄色にするやん。
最新シリーズでは黄色いシャツに黒のベストがとってもクール。
アイアンフィストもおそろいの黒と黄色に着替えて、相棒感がぐっと増してます。
- 作者: David F. Walker,Sanford Greene,Flaviano Flaviano
- 出版社/メーカー: Marvel
- 発売日: 2017/03/21
- メディア: ペーパーバック
※画像はAmazonへのリンク
このシリーズではかなり巨漢な描かれ方をしてたりします。
他のシリーズより横幅とか厚みが倍増してる感じ。フィストと並んで座ってるとすげー狭そう。
能力
ルークはキャプテン・アメリカと同じように、超人血清(的なもの)の作用でスーパーパワーを手に入れました。
特筆すべきはそのカッチカチの肌。
筋肉がキレキレってこと……というだけではなく、文字通り「鋼鉄のごとく」硬い皮膚を持ちます*6。
その硬さは銃弾を跳ね返すほど。
ルークにまともな肉弾戦は通用しないということです。
この能力から、ゲームなんかでは防御性能が高く設定されていることがあります。
剣のアイアンフィスト、盾のルークという感じ。
ただし、注射などの外科医療までそう簡単にできないってのは辛いところ。
硬さに加え、腕力、速さ、スタミナ、そして万が一怪我を負った場合の回復力も超人的なレベルです。
そんな肉体派のフリをしておいて、実は法学関連の知識もかなりのもの。
それというのも冤罪で投獄されている間、いつか役に立てようと一所懸命自主学習していたそうです。
忍耐力と意志の強さのなせるわざですね。
口癖
ルークの口癖といえば”Sweet Chrismas!”
コミックでもアニメでもゲームでも(たぶんドラマでも)、彼が登場すれば必ずどこかでこのセリフが飛び出すことでしょう。
言葉自体には意味はなくて、「なんだそりゃ!」とか「まじかよ!」みたいな感嘆語のようなものです。
つまり、いわゆる”罵り言葉(swears)”を柔らかく表現しているということ。
サノバなんとかとか言うと下品なので、別のやさしい言葉に言い換えているわけです*7。
ルークは子供時代、おばあちゃんに言葉づかいを注意される中でこの口癖を使うようになったようです。
あと最近は、娘の教育に悪いから悪態はやめてと妻のジェシカに注意されてるもよう。
厄介ごとを”Fiddle-Faddle”って言うのもこれです。かわいめ。
まあ、日本語に訳されると当たり障りのない言葉になっちゃうことがあるのが寂しいところですが。
ソーの”By Odin’s Beard”はそのまま「オーディンのヒゲにかけて!」って訳されてることも多いですけどね。
ヒーローとしてのアイデンティティー
アウトローな雇われヒーロー
オリジンに書いた通り、最初はけっこうなアウトローヒーローだったルーク。
冤罪とはいえ脱獄囚であり、身分を隠すために偽名を名乗って、ヒーローといっても「雇われ」の形で活動したのは生活のためという切実な事情でもあります。
ルーク・ケイジというのは、ハーレムに住む黒人をそのまま代表したようなイメージ。
ルークが巨大な悪と戦うのではなく市民を助けるヒーローであるのは、彼自身が仲間に裏切られ、また黒人として迫害されてきた経験ゆえなのかもしれません。
そんなアウトローなルークは孤独なイメージがありましたが、アイアンフィストとのバディをはじめ様々なヒーローと交友関係を持ち、チームとしての活動も始まります。
私立探偵のジェシカ・ジョーンズとも出会い、恋人関係となります。
「パワーマン」というコードネームはこの時期に使ってました。
が、下記でアベンジャーズに入ったころにはもう「ルーク・ケイジ」本名で通してます。
アベンジャーズへの参加と家庭生活
やがてルークは、アベンジャーズ再結成*8に際してキャプテン・アメリカに勧誘され、正式にアベンジャーとなります。
- 作者: ブライアンマイケルベンディス,ャスダ・シゲル
- 出版社/メーカー: ヴィレッジブックス
- 発売日: 2010/05/29
- メディア: 大型本
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他のヒーローたちと比べてどこかオトナで地に足のついたルークは、アベンジャーズというビッグネームの元でも活躍を見せてくれます。
さらにこの時代にジェシカと結婚、一人娘のダニエルをもうけ、幸せな家庭を築きます。
ヒーローにとって、任務と家庭に引き裂かれるのは避けられない問題。
宇宙人の侵略やシビルウォーといった大きな事件の中、ルークは最愛の妻と娘を守り、自らは危険を顧みず悪の前に立ちはだかっていきます。
その後のルークは、シビルウォーによって分裂した中の一つ、マイティ・アベンジャーズのリーダーとしても活躍。
やがてこのチームは解散することになり*9、大きな組織の中でのキャリアは一旦落ち着いたようです。
雇われヒーロー再出発
2016年、アイアンフィストとのバディが満を持して再始動!
- 作者: David F. Walker,Sanford Greene
- 出版社/メーカー: Marvel
- 発売日: 2016/10/11
- メディア: ペーパーバック
※画像はAmazonへのリンク
ルークは妻ジェシカと娘ダニエルと一緒に、良き夫・パパとして幸せな生活を送っておりました。
ある日、かつて雇われヒーローの秘書をしていたジェニーが事件に巻き込まれていると聞いて、ダニー*10と一緒に彼女の相談を受けます。
これを機に「また『パワーマン&アイアンフィスト』で雇われヒーローやろうぜ!」とごきげんで誘ってくるダニーに対し、始めは断っていたルーク*11。
ですがこの事件を追ううちに既成事実ができてしまって、なんだかんだチームを再結成することになったのでした。
でも「パワーマン」じゃなくて「ルーク」な。あとコスチュームは着ないから。
レビューでシットコム呼ばわりされるくらい陽気で面白いシリーズです。
ごきげんで調子のいいダニーに、落ち着いてひょうひょうとしたルークがツッコミを入れるやりとりだけでもう漫才みたい。
ルークのはちきれそうなボディ*12と、お茶目なファッションも見所。
娘にもらったであろう、ポニーやら「でっかいパパ」やらが描かれたTシャツを真面目な顔で着てるのがキュートです。そのくせスーツ着るとビシッとしてクール。
ダニーがケイジ一家と家族ぐるみで仲良しな姿も満載。
ちっちゃい娘のダニエル*13とダニーが楽しく遊んでるのをルークとジェシカが眺める図、というのを見てると、ダニーもケイジ家の息子みたいでほほえましいですね。
パパ、いつもありがとう
いつでもどっしり構えたルーク・ケイジ。
防御の能力のみならず、広い懐と厚い情の安心感は、ダニエルじゃなくても頼りになるお父さんだと思えるでしょう*14。
どうもルークと言えばリーダーな印象が強くて、兄貴とかパパとか呼びたくなる私です。
あまりハデなタイプではありませんが、その分、地に足のついた理性的なところも彼の魅力。
リアルだからこそルーク・ケイジは映像化向きなキャラクターなんじゃないかと私は思います。
ドラマは終わってしまったようですが、今後は映画への登場に期待しましょう。
今回の記事はここまで。
Sweet Chrismas!な時期ですね。
*1:最初に登場した黒人ヒーローはブラックパンサーですが、最初に冠シリーズを持ったのはこのルークだそうです。
*2:キャプテン・アメリカにスーパーパワーを与えた血清。
*3:ちなみに俳優のニコラス・ケイジの芸名はルーク・ケイジの名前から取られています。ニコラスはMARVELコミックの大ファン。映画ではゴーストライダーを演じていました。
*4:改名済みで「ルーク・ケイジ」が本名のようです。
*5:ディスクウォーズでは肌の色が薄めで、肩に変なのつけてました。そういえばフィストもプロレスラーみたいだった。良い意味でね、良い意味で。
*6:正確にはチタン鋼くらいらしい。
*7:グラビティフォールズのスタン大おじさんが”Hot Belgian Waffules!”って言うのとおんなじ。ソーが”For Odin’s Beard!”って言うのとも似てる。ナルトのサクラちゃんが「しゃーんなろー!」って言うのとも似てるかな?
*8:現実改変能力を持つスカーレットウィッチの暴走を端として、アベンジャーズは一時解散してしまったのです。この話自体は邦訳されてないと思いますが、ハウス・オブ・エムが関連の話かな。
*9:アイアンマンに「”アベンジャーズ”はうちの登録商標なんですけど」って訴えられたそうです。
*10:ダニー・ランド:アイアンフィストについては別記事参照。
*11:「自分からわざわざ厄介ごとを呼び込むようなマネをなんでするねん」という感じ。ダニーは暇をもてあましてるのかやる気満々でした。
*12:車の運転席とかダイナーの二人席に並んで座るときとかは体を縮こめてます。
*13:娘の名前ダニエル(Danielle)はダニーの名前(Daniel Rand)から取ってます。つづりは違うけど発音は同じかな?だからダニエルにとってダニーは”Uncle Danny(ダニーおじちゃん)”。
*14:実際、王族とかではなしに家庭とヒーローを両立してるのってかなり珍しい部類な気がします。
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