フランス発の日本風変身ヒーローアニメ・ミラキュラスのストーリーと感想です。
本話までのネタバレを含みますので、視聴予定の方はお気を付けください。
話のナンバリングは日本のディズニーチャンネル準拠。
各エピソードの目次はこちら。
第33話 リポスト(Riposte)
今回はアクション回、変身前も変身後もカッコイイ。凛々しい新キャラも登場。
ストーリー
プロローグ
パリ一番の名門フェンシングスクールに入ろうと血迷っているマリネット。
目当てはもちろんアドリアン。ティッキーに励まされつつ入学テストに挑む。
運良くアドリアンに相手をしてもらったマリネットは、うっとりしながらも、剣をふるう身のこなしはものすごくサマになっている。
そこに突然、赤いユニフォームに身を包んだ小柄な人物が乱入。
入門したいと高らかに宣言し、教室で一番強いアドリアンと戦うことに。
アクマ誕生
挑戦者は堂々たる態度に似つかわしく、ものすごく強い。
アドリアンと同格にわたり合い、先生にも判定がつかないほどの試合運び。
判定機を外した二人は剣を交わしながら場外に飛び出す。
図書館まで転がり込んだところで、マリネットだけが見ている前で互いを同時に突いた!
どっちが先だったかと迫られた素人マリネットは、確かじゃないがアドリアンが先に見えたと正直に口にする。
挑戦者はマリネットの判定を受け入れ、アドリアンと握手を交わしながらも悔しそうに立ち去る。
その悔しさと怒りを察知したホーク・モスが、アクマの蝶を飛ばした。
向こうが勝ったと思っていたアドリアンは腑に落ちず、相手の置いて行った剣を持って追いかける。
迎えの車に乗り込もうとした挑戦者がマスクを外すと、その下には凛々しい少女の顔が。
チャンスは一度という家族の掟があるからと、彼女は剣も再戦の申し込みも受け入れず車に乗って立ち去った。
引き下がれないアドリアンもボディーガードの車で彼女を追う。
その後ろをアクマの蝶が追うのを見て、マリネットはレディバグに変身。
真っ赤な車中ではやるせない表情の少女剣士が、敗北を母親の留守電に報告していた。
車の窓から入り込んだ蝶が指輪に憑りつき、彼女はリポストへとアクマタイズされた。
ヒーロー登場
アドリアンは彼女がはめていた指輪の独特の文様を検索し、彼女が日本の有名なフェンシング一家・ツルギ家の一人娘だと知る。
そこにシルバーサムライリポストが登場。アドリアンの車をまっぷたつにし、再戦を挑みかかる。
遺恨を晴らすのはミラキュラスを奪ってからだとホークモスに釘を刺されたリポスト。
現れたレディバグに剣を振るう。
華麗な剣技に劣勢をひくレディバグだが、アドリアンが助けに入ってピンチを回避。
足を痛めたアドリアンを安全なところへ逃がそうとするレディバグ。
安全な場所として美術館のファラオの棺を選び、アドリアンを中に納めてリポストの元へ。
ようやく一人になれたアドリアンは、棺の中でシャノワールに変身。
ヒーローの戦い
追ってきたリポストを美術館で迎えうつレディバグ。
シャノワールも合流してリポストを追いつめたかに見えたが、あっさり反撃されてしまう。
警報機を作動させたリポストは、足を抱えたシャノワールを鉄格子の向こうに隔離し、レディバグに襲い掛かる。
シャノワールはカタクリズムで鉄格子を破壊し、足を引きずって二人を追う。
ファラオの棺の前まで追いつめられたレディバグ、棺を気にする様子をリポストに悟られてしまった。
リポストが棺を切り裂くが、中にアドリアンはいなかった。
レディバグはラッキーチャームでヒーターを入手。
リポストの剣突をヒーターの隙間で受け止めると、シャノワールのベルトで剣のガードとヒーターを固定、そのままヒーターを振った勢いで剣をへし折った。
出てきたアクマをリベール・デュ・マール、すべて元通りに。
陰に隠れて変身を解いたアドリアン。レディバグには狭いところが苦手だとごまかした。
アドリアンもレディバグもまだ話していたい様子だったが、レディバグも変身が解けてしまう。
バグアウトする後ろ姿に、アドリアンはキスを投げた。
エピローグ
美術館の前で少女剣士を呼ぶアドリアン。
気が落ち着いたらしい彼女はアドリアンに頭を下げて謝った。
アドリアンは彼女が置いて行った剣を渡すが、自分は負けたからと受け取ってくれない。
マリネットの判定は絶対じゃない、でも彼女はいい子だからきっと仲良くなれると言うアドリアン。
彼女は微笑んで剣を受け取り、カガミと名乗って立ち去った。
アドリアンに「マリネットはすごくいい友達」と言われたのを聞いていたマリネットはちょっぴりショック。
大好きになってもらうには、フェンシングもがんばらないと。
感想とメモ
エピソード名(アクマの名前)から誰がアクマタイズされるか予想するよね。
今回の「リポスト(Ripost)」はフェンシング用語。
フェンシングを習ってるのはアドリアン。でも先生はもうダークブレードになったから、別の関係者が出てくるんだろうと思える。
剣士マリネット
ルールを勉強したばかりのド素人のくせに、「候補者の中から一番強い者を選ぶ」テストに挑むマリネット。
さすが、例によってアドリアンが絡むと妙な行動力を発揮する。
そしてまさかの強さ。レディバグやってると素の戦闘力も上がるのか。
ゲームも強かったし、デザインと裁縫はもちろん金属加工もできちゃうし、マリネットって実はスーパーヒロインでは?能力の高さは芸人のごときドジっぷりで相殺されているようだ。
フェンシングのルールは知らないが「アンガルド!」だけは知ってる。構えって意味。
サーブルでは、攻撃権を持ってる選手じゃないと攻撃しちゃいけないらしい。攻撃してきた相手の剣を払うことで攻撃権を獲得でき、剣を払った直後の攻撃をリポスト(反撃)と呼ぶ。
で、マリネットはこの後もちゃんとフェンシングやるのかな?
剣士カガミ
いまだかつてなくカッコイイ登場をした謎の剣士、カガミ。
「この中で一番強いのは誰だ!」
ドスの効いた声にもう惚れそうでした。
アドリアンとの戦いが「もうアクマ化してるんですか?」ってくらい派手で激しく、今回のエピソードはもう終わりかと思ってしまった。
無知な自分はカッコイイ殺陣だなーとぽかんと見てただけだが、フェンシングのルール知ってる人が見たらどうなのかな。ちゃんとしてるのかな。どっちがポイント取ったか分かるのかな。
彼女は日本のフェンシング一家出身。剣道じゃない。
指輪の模様は漢字の「女」をモチーフにしているように見えるから、女系一族だとうかがえる。
アクマタイズされたリポストもまた格好いい。全身シルバーに赤のポイント、兜や肩当ては武士っぽいが、靴のヒールがエレガント。右腕は剣と一体化していて鼻を掻いたりはできなさそう。
リポストは超人的な運動能力を持ち、剣を振ることで衝撃波を放つ。元が強いから普通に強い。アクションゲームみたいな切り上げモーションが非常にクール。
レディバグ「ああいうフェンシングもあるの?」
カガミはクールでぶっきらぼうに見えていたけど、最後の笑顔を見ると普通に心優しい女の子だと思える。
リポストになったときもてっきり「マリネットのやつ不当な判定しやがって!」と怒るのかと思ったが、負けは認めた上で「アドリアンに今度こそ勝つ!」の方向に行ってるのが潔い。
アドリアンに謝ったのは、負けた悔しさで八つ当たりするような態度を取ったことに、かな?
家は名門だし、ひょっとしたら今まで誰にも負けたことがなかったのかもしれない。そうするとアドリアンってかなり強いわけだ。彼も彼でシャノワールやってるから戦闘能力が上がってるのかも。
パリに引っ越してきたというからには、学校にも転校して来るのかどうか?
1話限りのゲストキャラにしては妙に存在感があるし、今後の活躍に期待しましょう。
マリネットとも友達になれるといいけど。
マリネット「いいお友達…」
片思い相手からの「いいお友達」は最悪のセリフだってのはよくあるネタ。
アドリアンのマリネットに対する評価が明言されるのは割と珍しい。
おっちょこちょいで親切でいい子で嘘はつかない、ちゃんと見てくれてるね(嘘はついても後で白状する、が正解だけど)。
ときどき人間の言葉をしゃべってないことも、ドジっ子だからって思ってるだけなのかな。
それに今回のマリネットの判定は、本当に他意はなかったんだろう。あったんなら顔に出るし、ティッキーに懺悔するはず。
今回はシャノワールよりもアドリアンの方がレディバグと一緒に行動してた。
密着するときにお互い頬が緩みそうになるのを必死にこらえる姿がおもしろい。
レディバグはファラオの棺越しにキスして、アドリアンはバグアウトする後ろ姿にキスを投げる。
シャノワール状態ではあれだけ口説きまくってるのに、「アドリアンモード」のときはまったくアピールできないのである。
その他ポイントメモ
- 先生の名前「アルジャンクール」だと思ってたけど、字面を見たら「ダルジャンクール(D’Argencourt)」だった。ごめんね。
- アドリアン「攻撃してきて。僕に触るんだ」
マリネット「ドヒヒヒ、サワッテイイノ? ワカッタァ」
見せられない顔をしてたことだろう。マスクがあってよかった。 - フェンシングって機械を使って剣の先が相手に触れたことを判定するんだね。あのコード邪魔じゃないのかな。
- カガミは性別を明かさないため(アドリアンは顔を見るまで”彼(he)”と呼んでた)にマスクをつけっぱなしだったけど、体つきがどう見ても女の子。図書館から立ち去るときの尻がセクシーでした。
- カガミはストレートの黒髪に切れ長の目、小さな鼻と日本人のステレオタイプな顔つき。そばかすは白人系の要素な気がするが。とにかく他のキャラにはいないタイプの目立つ顔だ。
- カガミがマスクを外して女子だと分かった時点で急に女の子しゃべりになる。武人口調がかっこよかったのに…。
- カガミはユニフォームも赤、車のインテリアも赤。アクマになったら逆に白をベースに赤をポイントで使うのがオシャレ。
- このパリには「アクマ警報」があるらしい。
- リポストはレディバグよりアドリアンの方が強いと思ってるのか?負かされた相手だから執着してるってだけかな。
- 敵は先にレディバグをやるって言ってるんだから、レディバグはアドリアンからできるだけ離れるのが正解じゃないか?…という野暮なツッコミ。アドリアンを置いていけるわけないよね。
- 美術品に剣を刺してもミラキュラス・レディバグで元通りになるから平気平気!
- レディバグの「チェックメイト」に言い返したリポストのセリフは「アタック・トワ(Attaque Toi)」。これもフェンシング用語?
- ヒーターで戦うレディバグの絵面がシュール。椅子で戦うサイレントヒルを思い出すね。
- カガミの苗字はツルギ。ミドルネームはマガタマかな?
今回の記事はここまで。
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