フランス発の日本風変身ヒーローアニメ・ミラキュラスのストーリーと感想です。
本話までのネタバレを含みますので、視聴予定の方はお気を付けください。
話のナンバリングは日本のディズニーチャンネル準拠。
各エピソードの目次はこちら。
第34話 ベファーナ(Befana)
マリネットの誕生日にクールなおばあちゃんが登場!
ストーリー
プロローグ
今日はマリネットの誕生日。
ティッキーからのプレゼントは光り輝くツバ……ではなく、クワガタマという友情の証。
クワガタマは代々のミラキュラス所有者の髪をつなぎあわせて不思議な力で生成されるのだとティッキーが説明するが、マリネットは上の空。
4時にアルヤの妹を歯医者に連れていく約束があり、連絡が来るはずだと気になってしかたないのだ。
裏ではサプライズパーティーが計画されているに違いないと信じるマリネットはウキウキ。
実際、友達やパパやママは露骨にマリネットに隠れて何やら動いているらしい。
と、マリネットの家を誰かが訪れた。
ドアの外に立っていたのはマリネットのおばあちゃんジーナだった。
アクマ誕生
久しぶりにおばあちゃんに会えて大喜びのマリネット。
普段は世界中を飛び回っているジーナだが、今日はマリネットの誕生日を祝うためにやって来たのだ。
ジーナはあれこれプレゼントをくれるが、マリネットをまだ幼い子供だと思っているようで、いまいち的外れ。
マリネットは気を遣って喜んで見せ、まだ時間があるからとおばあちゃんに連れられて遊園地や動物園へ。
おばあちゃんとの時間を過ごしつつも、やっぱりアルヤからの連絡が気になってしまう。
プレゼントにもらったキャンディも、実は嫌いだと言い出せず食べたフリをして缶に戻していた。
約束の時間を過ぎて、とうとうアルヤから例の「歯医者に行く」との連絡が来た。
マリネットは気を遣いつつも友達がパーティーを開いてくれていると打ち明け、ジーナは無理に笑顔を浮かべてマリネットを送り出した。
家に戻ったジーナは、マリネットは自分と過ごしたくないのだろうとさみしげな顔。
マリネットの部屋で何気なくキャンディの缶を開け、マリネットがキャンディを食べたフリをしていたことに気付いてますますしょんぼり。
ジーナの寂しさを察知したホーク・モス。
アクマの蝶がキャンディの缶に憑りつき、ジーナはベファーナへとアクマタイズされた。
バイクに乗ったベファーナは魔法の銃で「悪い子」を炭に変え、「いい子」を天使に変えて操ってしまう。
ヒーロー登場
アドリアンからプレゼントをもらったマリネットはお口あんぐり。
だが包みを開けようとしたところで、ベファーナがパーティーに乱入した。
キャンディを食べるフリをして嘘をついたマリネットを炭に変えようとするベファーナ。
アドリアンは茂みに隠れてシャノワールに変身!
マリネットに迫るベファーナだが、炭化させる魔法の銃にはキャンディの弾が必要。弾を補充している隙にマリネットは物陰に隠れたが、すぐに見つかってしまい変身する隙がない。
悪い子呼ばわりされてピンチのマリネットを、アルヤたちが助けに入る。マリネットはいい子だと言い返しながら立ち向かおうとするが、ローズは天使にされ、他のみんなは炭にされてしまった。
その隙にマリネットは変身――しようとしたところをシャノワールに見つかり、ひとまず逃走。
エッフェル塔に避難してシャノワールが立ち去ったところで、レディバグに変身!
ヒーローの戦い
天使を従えて街の上空をゆくベファーナは、歌いながら市民たちを炭や天使に変えていく。
そこにレディバグとシャノワールが立ちふさがった。
二人が天使たちと戦っている間に、ベファーナはエッフェル塔へマリネットを探しに行く。
シャノワールは焦るが、レディバグはもちろん心配ないと分かってる。
エッフェル塔でベファーナと天使と戦う二人。
ベファーナが自分の撃ったキャンディに当たらないよう避けてるのを見て、レディバグは何かひらめいた。
ラッキーチャームでホルンを入手したものの、ベファーナに床を炭に変えられて落下したせいで、ホルンを階下に落としてしまう。
レディバグに目配せされたシャノワールは降参したフリをし、マリネットがいるところへ案内すると言う。
シャノワールが案内した先にはもちろん誰もおらず、代わりにエレベーターが下に降りていく。
ベファーナはマリネットがエレベーターで逃げると思い待ち構えるが、中にいたのは天使たち。
ベファーナが気を取られている隙に、シャノワールがカタクリズムで消火栓を破壊。勢いよく噴き出した水にホルンをかぶせ、噴き口から飛び出した水鉄砲がベファーナの銃に直撃した。
思わず銃を発射したベファーナだが、炭化の効果は水を伝ってベファーナ本人にまで作用するのだ。
炭化したベファーナからキャンディ缶を奪って破壊し、ミラキュラス・レディバグですべて元通り。
エピローグ
マリネットの誕生日パーティーを再開。もちろん大好きなおばあちゃんも一緒に。
おばあちゃんにプレゼントしてもらった子供用のTシャツは、ポシェットにして大事に使うことにした。
パパとママが作り直してくれた巨大ケーキのろうそくを吹き消して、幸せいっぱいのマリネット。
そこにアドリアンが改めてプレゼントを渡してくれた。
中身はなんと、手作りのラッキーチャーム。
ゲーマー回でマリネットがプレゼントしたものを大事に持っていて、おそろいのものを手作りしてくれたのだ。
マリネット「どこまでステキなの……」
おばあちゃんとアドリアン、そしてティッキー。大事な相手からもらったプレゼントをいとおしむマリネットだった。
感想とメモ
マリネットお誕生日おめでとう。みんなに大事にしてもらって微笑ましい回。
クールなおばあちゃん:ジーナ・デュパン
初登場、マリネットの父方のおばあちゃんであるジーナさん。
一目見た瞬間のスタイリッシュさに目を奪われるぜ。
どう見ても自由奔放で、家族ともめったに会うことがないようだ。マリネットの歳を覚えてなかったのも、最後に会ったのがずいぶん昔だったんだろう。マリネットを10歳とか言ってたから、9歳のときに会ったのが最後?
おばあちゃんらしくはないエネルギッシュなジーナだけど、孫の好みを思い込んじゃうのはおばあちゃんあるある。
おばあちゃん「猫グッズが好きだって言ってたわよね?」
孫「まあ確かに、一回言ったことあるかもね」
的な。微笑ましい。
「ベファーナ」はイタリアの魔女のこと。
サンタクロースみたいなもので、いいこにはプレゼントを、悪い子には炭を与えていくとされる。
そうするとおばあちゃんはイタリア系なのかな。「マリネッタ」って言うのもイタリア訛り。英語で聞くとよく分かる。
魔女だけどレザーを着てバイクに乗って銃をぶっぱなすスタイリッシュなベファーナ。
銃を悪い子モードにすると生物無生物問わず炭に変えてしまい、いい子モードにすると天使に変えて命令通りに操る。変化系と操作系を併せ持ったなかなか強力なアクマだ。
弾をお皿に当てたらお皿を持ってたアルヤまで炭になっちゃった。これみよがしに描写されてると思ったが、ここがアクマを倒すカギだったわけ。
ラッキーチャームがいつもより理にかなってる気もする。普通にホースとかだと手で持たなくちゃいけないから、持ってる人も炭になっちゃう(シャノワールが相討ちで炭になってもいいけど)。ある程度安定して自立する管状のものってことでホルン。……ホルンって自立するん?
マリネットは14歳
高校生と言われてるマリネットだけど、14歳になったところなんですって。
日本なら中学生だ。プリキュアとかセーラームーンと同じ。
だとするとますますマリネットのデザインの才能がすごいことになる。
というかレディバグになったときのヒーローっぷりがすごい。14歳には思えない。
典型的なサプライズパーティーを察しちゃってるマリネット。
こういう場合「実は勘違いだった……」と落ち込んでたら実は本当にサプライズだった、っていう二段構えがありがち。
今回はおばあちゃん要素があったから無事に楽しいパーティーでよかった。
クロエとサブリナがいなかったことにはもちろん気づいているよね。
呼ばれなかったのかなぁ。
一応呼んだけど、クロエが意地を張って断ってサブリナにも断らせたのかな。
ミニシリーズでマリネットはクロエを「私の誕生日パーティーには呼ばない!」って言ってたけど、今回の企画はアルヤだし。
まあクロエが出ると尺を食うから仕方ないね。
マリネットとシャノワール
前回は狙われたアドリアンをレディバグが守ってたけど、今回は狙われたマリネットをシャノワールが守る。
この二人は気さくな関係だから、レディバグに変身できないこと以外は安心して見ていられる。
しかしこういう場合、マリネットはなにがなんでもアクマの攻撃を受けるわけにはいかない。切実に。
なにしろアクマを浄化できるのはレディバグだけでしょう?
マリネットが炭化されたり天使化されたりしてレディバグに変身できないと、アクマを倒すことができず、炭化の効果も解けない。
ピクセラトールみたいにアクマの匙加減で解除できる能力なら、言いくるめて元に戻させればいいけど、ベファーナの能力はそういう感じじゃなかったよね。炭化して崩れちゃったら死だよね……。
だからシャノワールにはなにがなんでもマリネットを守ってもらわないと。
マリネット、ちゃんと助けを求めてえらい。
不思議なクワガタマ
冒頭でちょっと受け流されちゃったけど、ティッキーが奇妙なアイテムを生成した。
「クワガタマ」、英語でもそのまま”Kwagatama”。
代々のミラキュラスの持ち主の髪をつないで熟成させると出来上がる、とラーメン屋の秘伝のスープみたいなことを言ってたけど、ティッキーがお口から吐き出したのが気になる。
お腹の中で熟成させるの……?
マリネットの髪も食べたの……?
ともあれ今後のキーアイテムにはなってきそうだ。
前回カガミ・ツルギときて今回でマガタマ。三種の神器がそろった。カガミにも実は不思議な力が……?
ティッキーの説明ではいろんなレディバグ像が見受けられた。
中国っぽい姿はアグレスト氏が持ってた本に載ってたやつ。エジプトの壁画はファラオ回で出てきた。イタリアっぽいのとフランスっぽいのは初出かな?
いずれも赤に黒い水玉模様の衣装を着て、ヨーヨーらしき武器を持ってるのは共通。時代によってはかなり面妖。
その他ポイントメモ
- パパのごまかしベタがマリネットにそっくり。ケーキをゴミ箱に隠すな!
- おばあちゃんのTシャツはピンクフロイドかな?
- アンドレのアイスの屋台は神出鬼没とか言ってたけど、いつもポンデザールの橋にいる。
おばあちゃんはアンドレと顔見知りみたい。顔広そうだよね。 - マリネットのお母さんの名前、カタカナでは「サビーヌ」が正しそう。
おばあちゃんとは仲良いようだ。 - ケーキを捨てちゃって落ち込むトムパパに、「急いで作り直せば大丈夫」と励ますサビーヌママ。
なんかマリネットとティッキーみたい。 - ミレーヌからのプレゼントは、ガブリエル・アグレスト氏のデザインブックだ。
- マリネットのパーティにはいろんな人が集まってた。
クラスメイトはもちろん、マノン(パペッター)に、アルヤのママ、ミレーヌのパパ(マイム)、動物園のおじさん(アニマン)。アルヤのママは「まだ」だね。 - シャノワール「黒い方がいい。目がキレイに見える。でしょ?」
かわいく首を傾げるんじゃない。
黒が似合う猫は白も似合うよ。 - ベファーナの天使にはベヨネッタみを感じる。
- エッフェル塔に避難した時点で、「あ、ここで戦うのな」って分かる。
今回はエッフェル塔に甚大な被害はなかった。虫食いにはなったけど。 - ホーク・モス「……お願いします」
年上のお姉さんにタジタジのホーク・モス。 - 歌がうまいベファーナ。シャノワールとレディバグもうまい。
- レディバグのウインクで一瞬で察するシャノワールさすが。レディバグをそれだけ信頼してる。
- ホーク・モス「甘い夢は終わりだ!(キャンディだけに)」
ちなみに英語だと”I won’t sugar-coat the truth!(真実をごまかしはしない)”
キャンディだけにシュガー。
今回の記事はここまで。
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