ミラキュラス レディバグ&シャノワール:ストーリーと感想【第44話 スタイル・クイーン】

フランス発の日本風変身ヒーローアニメ・ミラキュラスのストーリーと感想です。
本話までのネタバレを含みますので、視聴予定の方はお気を付けください。

話のナンバリングは日本のディズニーチャンネル準拠。
各エピソードの目次はこちら

第44話 スタイル・クイーン(Style Queen)

今回は「クイーンズ・バトル」前後編のパート1。

クロエのママ、オードリーが最強のアクマとしてレディバグを追いつめる。

ストーリー

プロローグ

グラン・パレでガブリエル・アグレスト氏が主宰するファッションショーが催される。

マリネットはアドリアンがファッションショーでかぶってくれる帽子を必死で調整し、会場に急ぐ。
そこに、ファッション評論家でありクロエのママでもあるオードリー・ブルジョワが到着した。
世界一辛口な評論家として有名なオードリーの存在にマリネットは震えあがるが、いつものドジですっころんだあげく、落とした帽子をオードリーに拾われてしまう。
ナタリーに急かされたマリネットは、何か言われる前に帽子を取り返してその場を立ち去った。

不安でたまらないマリネットだが、アドリアンに帽子はステキだから大丈夫と励ましてもらって少し安心。

アクマ誕生

客席にやってきたブルジョワ一家。
ナタリーに二列目の席を用意してあると言われたオードリーは、最前列じゃないことが許せない。

そのころガブリエルは地下らしき秘密の部屋にいた。
植物で囲まれた庭のような一角、カプセルの中にエミリー・アグレストが眠っている。
ガブリエルは花束をエミリーに供え、今日のターゲットは最強のアクマになるはずだと語った。

取り付く島のないナタリーの態度に、怒って帰ろうとするオードリー。
ホーク・モスの飛ばしたアクマの蝶が帽子に付いたバラに宿り、オードリーはスタイル・クイーンへとアクマタイズされた。

ファッションショーに乱入したスタイル・クイーンは、恩知らずのガブリエルを探す。いないとなると代わりに息子のアドリアンに狙いを定め、「クビよ!」とステッキをかざして黄金へと変えてしまった。

ヒーロー登場

アドリアンに危害を加えるアクマは許せない。マリネットはトイレに隠れてレディバグに変身。

当然ながらアドリアンは変身することなどできず、プラッグは困り顔。

ヒーローの戦い

手当たり次第に人々を黄金に変えていくスタイル・クイーン。止めようとする夫もためらいなく「クビ」にし、娘のクロエにもステッキを向けた。
が、クロエは「アシスタントが必要でしょ」とうまいこと取り入ってクビを回避。

そこにレディバグが登場しヨーヨーを振るう。
が、スタイル・クイーンの体は金粉が集まってできているようで、攻撃がすり抜けてしまう。
強力な金粉ビームで怯んだレディバグ、あわや「クビ」にされるかというところで、陰に隠れていたクロエがスタイル・クイーンを呼んだ。
ダサいレディバグの相手をするよりガブリエルの家に行くべきと言うクロエの案に、スタイル・クイーンは納得してレディバグを放置。金にしたアドリアンと元気なクロエを連れ、自ら金粉となってものすごい速さでガブリエルの家に赴いた。

ホーク・モスも大人しく黄金にされるわけにはいかない。ガブリエルはレディバグが守っている、ミラキュラスを奪えば出てくるはずだとスタイル・クイーンをけしかける。

スタイル・クイーンはエッフェル塔に移動。アクマの宿るバラと金粉少年アドリアンをバリアの中に閉じ込め、ガブリエルを呼ぶ。クロエはスタイル・クイーンに従うそぶりをしつつ、内心では右往左往。
やってきたレディバグをすぐに見つけたスタイル・クイーンは、とうとうクロエも「クビ」にし、圧倒的な力でレディバグを襲う。

レディバグはラッキーチャームで楽器を叩くマレットを入手。エッフェル塔を一旦後にする。

新ヒーロー登場、のはずが……

マスター・フーのもとを訪れたマリネット。マレットは銅鑼を叩くものなのだ。
そこではプラッグがくつろいでいて、シャノワールはミラキュラスを失くして変身できないと言う。
プラッグの単独行動はマスターが許さず、また別のミラキュラスの力を借りることに。

マリネットが選んだのは、服従の能力を持つハチのミラキュラスだ。

再びレディバグに変身し、エッフェル塔にスクープを狙いに来たアルヤと接触。
彼女にハチのミラキュラスを渡そうとしたところを、スタイル・クイーンに見つかってしまった。
金粉ビームを向けられ、レディバグをかばったアルヤが黄金に。さらにはミラキュラスを塔の下へ落としてしまう。

ピンチに再びラッキーチャーム発動。手に入れた液体ノリを旗の一面に塗り、スタイルクイーンの体を作る粉を貼り付けてやろうとする。
だが猛攻を受け、粉を拭いきる前に旗を取り落としてしまい、追いつめられるレディバグ。

助けに来てくれたのはプラッグだった。
プラッグが「カタクリズム」を唱えてちょこんと床をつつくと、エッフェル塔のみならず、パリ中の建物が崩れ始める。
振ってきた瓦礫をスタイルクイーンがかわしている隙に、レディバグはバリアを破壊。アクマの宿るバラを折って、出てきたアクマを浄化した。
ミラキュラス・レディバグでパリ崩壊の危機もなんとか元通り。

エピローグ

アドリアンを会場に送り、変身を解いたマリネット
だがティッキーに「落としたミラキュラスは元に戻ってない」と言われて大ショック。
すぐに探しに行こうとするが、パパとママに捕まってファッションショーに連れて行かれてしまう。

一方オードリークロエは、エッフェル塔の階段を降りてお疲れ顔。
何かにつまづいたクロエが拾い上げたのは、レディバグが落としたミラキュラスの箱だった。
クロエはそれを持ち帰り、自分の部屋で開けてみる。すると中からハチのクワミが飛び出し、クロエを「マイクイーン」と呼んだ。

感想とメモ

前後編にふさわしい、盛りだくさんで続きが気になるエピソード。
クロエはきっとヒーローになれる!……はず。

ようやく登場クロエのママ

満を持して登場したクロエのママ、オードリー・ブルジョワ
華やかでスタイリッシュ、迫力のあるいでたち。
口癖は「ホント不愉快」「あなたはクビよ」で、想像通り死ぬほどクセが強い。
活動拠点はニューヨークらしく、パリの夫と娘に会う機会はあまりないらしい。

クロエはそんなママが大好きで憧れている様子で、ポーズやしぐさをいちいち真似してる。
クロエがすぐ「クビにして!」って言ったり人の名前を間違えたりするのも、どうやらママの真似のようだ。オードリーは夫と娘の名前もいちいち間違えちゃう。

が、ママの方はクロエを娘だからと特別に思っている様子はなく、プレゼントをもらっても「ラッピングがダサいからあなたクビ」とひどいことを言ってのける。言われたクロエの反応からすると、いつもこうで慣れているようには見える。それでもプレゼントをあげたいんだね。

クロエはもっとママと過ごしたいし、一緒にニューヨークで過ごしたいと思ってる。
それをストレートに表現してるのにちっとも相手にされないことで、クロエの心はじわじわ傷ついてることだろう。

クロエが拾ったミラキュラス

ある日拾った不思議な箱。開けたら中から妖精が飛び出して、私をヒーローにしてくれたの!

っていうオーソドックスな魔法少女物語をクロエもやってくれそうな雰囲気。

しかしクロエは非常にビミョー。
アルヤはもともと正義感が強くて大胆で、ヒーローとして活動する姿は充分想像できたものだが、クロエはどうなのか。

今回はスタイル・クイーンの機嫌を取りつつもレディバグを助けたし、アドリアンのこともなんとか助けたいと思ってたのは事実。でも日常的にはクロエはいつも通り自己中心的で、他人をおとしめてしまう。
有事になればヒーローとして動けるかもしれないけど、一度ミラキュラスのパワーを持っちゃったら、平時でそれを自制できるかがかなり危ういといえる。

クロエとハチのミラキュラスの行方は、次回に注目。

最強アクマのスタイル・クイーン

今のトレンドはキラキラ光るもの。
スタイル・クイーンは全身をゴールドで覆ったキラキラそのもののド派手ないでたち。トレンドによっては違う見た目になってたんでしょうかね。

ビームを当てた相手を黄金に変えてしまう能力は、他のアクマでもよくあるやつ。
体の密度を変えて攻撃を透かすのと、粉状になってすばやく移動する神出鬼没さは、トラブルメーカーみがある。彼女も強かった。

が、スタイル・クイーンの強さはその容赦のなさと賢さにある気がする。
頭の回転の速いであろう彼女は、やることもいちいち速い。金にすると決めたらすぐさま金にするし、ここに行くと決めたらすぐに行く。その落ち着きがなさ……もとい隙のなさがヒーローを戸惑わせる。

さらにアクマが宿ったモノを自分と分離した上、バリアを張って守るというコロンブスの卵。
といっても今までそういうケースがなかったのは、アクマが宿ったモノを使わないと能力発揮できないアクマが多かったからかな。サイレンとかダーク・オウルとかサポティスとかカン・フードとかなら同じ作戦は取れたはず。

助っ人プラッグ

プラッグはダーク・オウル回で一方的にマリネットを見てたけど、マリネットとしてはプラッグ初対面。でもプラッグからシャノワールに正体ばらされることは心配してないみたい。

プラッグは少なくとも5千歳であると判明。
アトランティスが消えたりピサの塔が斜めになったり恐竜が絶滅したのもプラッグのせいらしい。
何したんかと思ったら、秘密はその強力な破壊のパワーにあるようだ。

シャノワールのカタクリズムは触れたものを破壊するが、プラッグのカタクリズムはエッフェル塔の床から地面を伝ってパリ中に広がってしまった(人間には伝わってなくて良かったですね)。
きっとクワミの能力は原液のようなもので、ミラキュラスと持ち主を通してはじめて適切に制御されるんだろう。

そうすると、ティッキーもラッキーチャームが使えるんだろうか。ラッキーチャームが「効きすぎる」図は思い浮かばないけど。

「シャノワールはオレに似てきた」「あんな無責任なやつは初めて」
その表現だと、マリネット的にはアドリアンのイメージからかけ離れていくね。普段からお調子者だと思われてそうだ。

デザイナーマリネットの活躍

久しぶりにデザイナーとしてガチで働くマリネット。
帽子はミスター・ピジョン回でデザインしたもので、厳しいガブリエル・アグレストもたいへん気に入ってくれたらしい。

落とした帽子を拾ったオードリーが「なんなの、これは?」とは言ったものの「ダサすぎ」発言はなく、マリネットの去った方を興味深げに見つめてた。ここでもう評価してもらったことは察しがつく。
おまけに次のシーンでもアルヤに「マリネットの席です」と言われて、「またマリネットの話?」とちゃんと名前を覚えてるのが分かる。

だから視聴者の我々は心配せず、マリネットが取り越し苦労するのを楽しく眺めましょう。

ガブリエルとオードリー

今回、ガブリエルは明確に「こいつをアクマタイズしたろ」というターゲットを決めている。

アクマタイズするためにわざわざファッションショーに呼びつけ、あえてぞんざいな扱いをして怒らせた。
こんなふうにホーク・モスが自らマイナスの感情を作り出すのは初めてのこと。あんまりやると「アグレストさんが絡むとアクマが出る」って思われちゃうしね。

オードリーの言によると、ガブリエル・アグレストが現在のような大物デザイナーになったのはオードリーが見出してあげたおかげらしい。辛口評論家が認めたとなれば確かに話題にはなっただろうけど、オードリーはその頃から有名だったのかな?
ガブリエルの口ぶりからするに、アクマタイズするためでなければわざわざ呼ばなかったんだろうから、積極的に関わりたい相手ではないんだろう。

それはそうと、売れない時代のガブリエルがどんなふうだったのかはたいへん気になる。そのころはエミリーを失ってなかったから、普通の男だったはず。我々が見ているガブリエルは厳格だけど愉快な悪役でしかないが、悪の心を持たない頃はどんな人物だったんだろう?

地下のカプセルで眠るエミリー

ホーク・モスことガブリエル・アグレストの計画が明らかになっていく。
エミリーは死んだはずだが、ガブリエルは屋敷のどこかに彼女の体を保存している。ミラキュラスを手に入れて叶えたい願いとは、彼女をよみがえらせることなのだろう。
アドリアンに自分のしていることを打ち明けたいという気持ちがあるのは、ちょっと救いかもしれない。

カプセルの中で目を閉じている彼女が「遺体」なのかは不明。病や魔法の類で眠り続けているだけなのかもしれないが、ミラキュラスじゃないと叶えられないようなものなら、やっぱり亡くなってるのかな。

今回のアクマは最強のはずだし実際にレディバグを追いつめてたが、結局負けてしまった。プラッグじゃなくてシャノワールがいたんだとしても、レディバグはきっと勝ってただろう。
敗因はマレットを入手した後のレディバグを大人しく逃がしたことでは。一人ずつ確実に仕留めるべきなのだ。

ともあれ、自分で計画したアクマタイズだったからこそ、ホーク・モスはいつになく無力感を覚えているようだ。

何度挑戦してもうまくいかないことに心痛めてるのは、恋するマリネットとアドリアンばかりではないのである。

その他ポイントメモ

  • クララは分かるけど、ジャゲッドもファッションショーに来てるのがちょっと不思議。
    いや、ジャゲッドはなんのイベントだろうと来るのか。クロエの選挙公報パーティーにも来てくれたし。
  • マリネットが大事そうに箱を抱えて走ってる時点でもうおもしろい。落とすなよ、絶対に落とすなよ!
  • オードリーを迎えに行ってクビって言われたのはアドリアンのボディーガードさん。ちょっとむっとしてた。
  • ブルジョワ娘にも母にもクビにされたおまわりさんロジャー。
  • クロエ「ママにプレゼントがあるの」
    オードリー「ラッピングダサすぎ。あなたはクビよ」

    市長「クビにはできないよ、クロエは娘だ!」
    シャマクさん「パリにはいつまで滞在予定ですか?」
    シャマクさんのスルースキルや。
  • 「ダサすぎ、不愉快」は「ridiculous, utterly ridiculous」と言ってます。
    「ridiculous」の一般的な意味は「バカみたい」って感じ。おもしろいときにも使う。
  • 「○○, utterly ○○」って言うのがオードリーの口癖。クロエも真似してた。
  • カメラの前からさっそうと立ち去るオードリーを追いかけるブルジョワ父娘の腰巾着感。こんなクロエはじめて。
  • ママがけなしてくれると思ったからだろうけど、クロエがマリネットをちゃんとフルネームで紹介してあげてえらいね。
  • アドリアンはグレンチェックのダークスーツでビシっと決めてる。
    マリネットにウォーキングを褒められた直後、一瞬だけ目が点になってておもしろい。
  • ショーはいろんなキャラクターが見に来てる。眠そうなボブ・ロス、ミスターXY、そしてリラ!
  • ファッションショーのDJはニノ。アドリアンの推薦かな?
  • 今回も変身バンクでマリネットが心配そうな顔。
  • オードリーの「ン~」って言うのがクロエにそっくり。
  • スタイルクイーンがレディバグを「なんてダサいコスチュームなの」とバッサリ。スパンデックスはヒーローの正装だからいいんだもん……と書こうと思ったら、「そのデザインは去年の流行りでしょ」だそうです。去年だったらダサくなかったそうです。
  • 旗振りダイエット?
  • スタイルクイーン「あなたなんかすぐ時代遅れになる。肩パッドみたいにね!」
    フランスでも肩パッドは流行ったんですね。
  • レディバグ「カニしないで……じゃなくて、気にしないで」
    口だけ変身解けてるよ。
  • 「(シャノワールが)ミラキュラスなくしたなんて大丈夫なの!?」とか言ってたと思うや、すぐに自分もなくしちゃうマリネット。これは芸人。
  • マリネットの両肩をつかむパパ、そのままぐにゅって簡単にひねりつぶせそうでちょっと怖い。

今回の記事はここまで。


 

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