ミラキュラス レディバグ&シャノワール:ストーリーと感想【第55話 ベーカリックス】

フランス発の日本風変身ヒーローアニメ・ミラキュラスのストーリーと感想です。
本話までのネタバレを含みますので、視聴予定の方はお気を付けください。

話のナンバリングは日本のディズニーチャンネル準拠。
各エピソードの目次はこちら

第55話 ベーカリックス(Bakerix)

おばあちゃん以上にクセの強いマリネットのおじいちゃんが登場。

ストーリー

プロローグ

毎年パパの誕生日にあげている手編みのセーターを作るマリネット
誕生日は今日なのに、まだ完成にはほど遠い状態。

ママはパパのパパに電話して誕生日を祝いに来てほしいとお願いするが、断られてしまった様子。
彼は20年も家に閉じこもっており、家族とも顔を合わせないらしい。
事情を知らないマリネットはおじいちゃんのひきこもりの理由を尋ねるが、ママもパパもおばあちゃんも「おじいちゃんは古いやり方にこだわる」と言うばかりで詳しく教えてくれない。

マリネットはパパへの誕生日プレゼントになると思い、おじいちゃんの住所を調べて突撃することにした。

アクマ誕生

おじいちゃんであるローラン・デュパンの家を訪れたマリネット
素性を言ったらママと同じように拒絶されてしまうかと思い、古めかしい呼び鈴を鳴らしてあれこれ名乗ってみるものの、取りつく島がない。

あきらめかけたところに、小麦粉の配達員がやって来て家に招き入れられる。
すかさず飛び込んだマリネットは孫だから代わりに運ぶと言って小麦粉を受け取り、配達員の帽子を借りておじいちゃんの家に入った。

アンティークな家財に囲まれた静かな家の中。
パンを作っている様子のローランに、マリネットは配達員の見習いジャーメインだと名乗る。
小麦粉を置いて出て行けと言われるものの、家の中のものを見てあれこれと会話したがるマリネット。
パンのこね方ならよく知っていると挑発するマリネットに、ローランはパン作り勝負をしろと持ち掛けてきた。

並んでパンを作るマリネットとローラン。
話を聞くとローランは由緒正しいパン作りを崇めているらしい。息子と嫁が小麦粉に米粉を加えたことを裏切りだと思い込み、もう家族じゃないと拒絶しているようだ。
マリネットが生地をこねながら歌う鼻歌を聞いて、ローランは昔息子と歌っていた曲だと気づいた。指摘されたマリネットは、実は孫なのだと白状する。
嘘をつかれたと怒るローランはマリネットを追い出し、一人でパンを焼き始めた。

ローランの怒りを感じ取ったホーク・モスがアクマの蝶を差し向ける。
アクマはローランのイーストの缶に宿り、ローランはベーカリックスへとアクマタイズされた。

ヒーロー登場

キッチンの外に追いやられたマリネットはおじいちゃんを呼び続けていた。
そこに壁を突き破ってベーカリックスが現れ、昔のやり方を教えてやるのだと言いながら街へ飛び出して行く。
マリネットはオーブンの火を止めてから、レディバグに変身。

テレビでガリア人大暴れのニュースを見たアドリアンも、シャノワールに変身して駆けつける。

ヒーローの戦い

ルーヴル・ピラミッドにいちゃもんを付けたベーカリックスは、イーストを摂取してパワーを補充すると、ピラミッドを投げつけてレディバグとシャノワールを閉じ込めた。

ベーカリックスは今度はスタートレインのお披露目会に乱入。
電車をぶん投げるベーカリックスに、レディバグはラッキーチャームでケチャップを入手。
ベーカリックスの目の前で、売店のパンにキャンディやらガムやらを挟んだサンドイッチを作って、さらにケチャップをかけて「ピザみたいにおいしそう~」と挑発。

まんまと挑発にのったベーカリックスが追いかけて来たところで、シャノワールが道路の通気口の蓋をカタクリズムで破壊する。
ベーカリックスは地下トンネルに落下し、大きなファンにあおられて宙に浮く。
パワーを補充しようとしたベーカリックスの手からイーストの缶を奪い、ミラキュラス・レディバグですべて元通り。

エピローグ

元に戻ったローランは、オーブンに入れっぱなしのパンと置いてきた孫を心配する。
シャノワールに家まで送ってもらうと、マリネットがオーブンからパンを取り出すところだった。
二人のパンをシャノワールに食べ比べさせると、どちらも違った味わいでおいしいとの評価。
マリネットのパンにはこっそり米粉が入れられていたが、ローランは確かにいい風味だと認めた。

パパの誕生日祝いに来てほしいとお願いするマリネットに、ローランは快くうなずく。

久しぶりの父との対面に、パパも感激するのだった。

感想とメモ

クソ頑固なおじいちゃんが、最後にはちゃんとデレてくれる。なんとなくプリキュア感の強い話。

昔気質のローランおじいちゃん

20年間引きこもってるってことは、マリネットは生まれてこのかたおじいちゃんに会ったことがなかったのだ。
で、今日になって急におじいちゃんの事情が気になったらしい。
旅人のおばあちゃんともめったに会ってなかったようだし、マリネットは父方の親戚とは意外と疎遠だったらしい。かといって母方の親戚も、チェン師父とは初対面だったが。

ママやパパの言う「複雑な事情」ってのは結局、「生地に米粉を入れたから」って単純なことだったんだろうか。
あのおじいちゃんの許容範囲の狭さだと、米粉以外にも怒りポイントはあったと思われる。
本当はもっといろんなことの積み重ねで、ブチ切れて「もうお前なんか息子じゃない!」とか言っちゃった結果、後に引けなくなったとかじゃないかな。
マリネットが来てくれたのは実にいい機会だった。

最後には自分とそっくりな物言いをするマリネットを温かい目で見つめるローラン。
アクマタイズ前後でツンデレの落差が激しいおじいちゃんであった。

ベーカリックスはグラシエーターに続いて食べ物でできたアクマ。僕の顔を食べなよ。
フランスの超ポピュラーな「アステリックス(Asterix)」というアニメがガリア人を主人公としており、名前はそこから取ってるらしい。頭についてるのは角じゃなくて羽根なのか。

その他ポイントメモ

  • フランス-イギリス間をつなぐ鉄道:スタートレインのお披露目。イギリス編があるってことか?
  • マリネットのパパは今日で40歳。
  • おじいちゃん系キャラの「come in! come in!」ってセリフが好き。
  • 親切な小麦粉屋さん、ギルバート。
  • ネズミがともだちのおじいちゃん。
  • おじいちゃん、ズボン短すぎない?パンツか?
  • この昔気質のおじいちゃんが、なにゆえあのおばあちゃんと結婚したのか摩訶不思議。
  • ブラウン管のテレビを知らないマリネット。
  • トムと違っておじいちゃんはまだマシな人間らしい体形。腕はマリネットの四倍くらいあるが。
  • パパとママの結婚したころの写真。二人とも若いけど全然変わってない。それ以上におばあちゃんがお美しい。
  • 生地を触る前に手を洗いなさいよ、マリネット。
  • デュパン家はイーストを受け継いできた由緒正しいパン職人の家系らしい。
    元祖が何年前なのかは興味ある人が数えてください。
  • ガリアというのは昔のフランスとかベルギーの辺りの呼び方。
  • パンにチーズやトマトやら余計なものを加えることを死ぬほど嫌がるローラン。
  • 自分のやり方以外は「ダメに決まってる!」と決めつけて拒否っちゃうローラン。頑固じじいだな~。
  • このクセのある両親から生まれた割に、トムはたいへん柔らかな人柄。反面教師ってやつかな。
  • ベーカリックスがちょっとヴォルスタッグに見えた。
  • アドリアン「これじゃレディバグが最新の投げられ方を披露してるみたいだ!」
    なんて?
  • ベーカリックス、スマホを一目見てよく電話だと分かったな。
  • ルーヴル美術館のピラミッドは1989年にできたそうで……ローランが引きこもり出した20年前にはもうあったのか。
  • ファンでふわっと浮いて鉄格子に捕まるレディバグのアクションがカッコイイ。
    ここのファンが妙に意味ありげに描かれると思ったら、ベーカリックス退治に使うからだったのだ。

今回の記事はここまで。


 

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