ミラキュラス レディバグ&シャノワール:ストーリーと感想【第43話 フローザー】

フランス発の日本風変身ヒーローアニメ・ミラキュラスのストーリーと感想です。
本話までのネタバレを含みますので、視聴予定の方はお気を付けください。

話のナンバリングは日本のディズニーチャンネル準拠。
各エピソードの目次はこちら

第43話 フローザー(Frozer)

マリネットとアドリアンの恋煩いは続く。おのおの片思いの相手以外に気になる人が登場して惑わされてしまうのだった。
それはともかく氷のパワーアップが初お目見え!

ストーリー

プロローグ

今日もパリ市民を救ったレディバグシャノワール
シャノワールはレディバグにバラの花を渡し、正体がバレても構わないなどと言ってみるけれど、レディバグは好きな人がいるから受け取れないと残念そうに返すばかり。

望みがないと思い知らされたアドリアンは、変身を解いてフェンシングの練習に戻るものの身が入らない。
様子がおかしいことをカガミに指摘され、「何度試してもうまくいかないときはどうしたらいい」と遠回しに相談してみると、「やり方よりもターゲットを変えてみたら」とアドバイスしてくれた。
アドリアンは微笑んで、レディバグに受け取ってもらえなかったバラをカガミにプレゼントした。

アクマ誕生

レディバグ一筋なのは変わらないと言いつつ、アドリアンは周りで相談に乗ってくれそうな相手を探す。
ちょうど一人で通りかかったマリネットを捕まえると相談を持ち掛けた。

マリネットは「今まで友達だと思ってた学友が特別に見えるようになった」と言われ、てっきり自分のことだとニヤける。だがアドリアンが指しているのはカガミのことだった。
うろたえたマリネットはカガミを「氷の女王」と呼んでいることを口走ったあげく、「氷のリンクでスケートするのがいい」と適当なアドバイスに言い換える。
おまけに二人きりでデートは気が引けると言うアドリアンに、自分も一緒に行くと約束までしてしまった。

ジュレカの船で絶望の女子会が開催され、マリネットは落ち込みつつも、アドリアンを助けるために行くべきだと告げる。友達でいる運命なのだとあきらめモードのマリネットにアルヤたちはけんけんごうごう。
マリネットが一人甲板で落ち込んでいると、ギターを弾いていたルカが声をかけてくれた。
ギターの音色に心安らいだマリネットは、ルカをスケートに誘うことに。

スケートリンクでは、施設を閉鎖すると市長に告げられたコーチのフィリップが嘆き悲しんでいた。
コーチ以外は誰もいないリンクだったが、そこにマリネット、アドリアン、カガミ、ルカが入ってくる。
10分以内に1人でもスケート教室に入会したら閉鎖は保留にすると市長に言われ、フィリップは顔を輝かせた。

ルカに手を引かれて踊るマリネットと、完璧なカガミと一緒に滑るアドリアン。だがお互い相手のことをチラチラと気にしてしまっている様子。
とうとうすっころんだマリネットに、ルカとアドリアンが駆け寄って手を差し伸べてくれる。二人を見比べ、どちらの手を取るか迷うマリネット。
結局カガミに立たせてもらったが、カガミは「あなたには迷いがある。私は迷ったりしない」とマリネットにささやき、アドリアンの手を取って再び滑りに行ってしまった。

一方、コーチのフィリップは4人をスケート教室に入れようと勧誘してくるが、微塵も相手にされない。
結局市長にリンクの閉鎖を告げられ、落ち込むフィリップの元に、ホーク・モスがアクマの蝶を差し向けた。
アクマがスケート靴に宿り、フィリップはフローザーへとアクマタイズされた。

ヒーロー登場

自分がアドリアンが好きなのかルカが好きなのか分からなくなったマリネットは、トイレにこもっていた。
心配したアドリアンが様子を聞きに来てくれたが、突如壁や床が凍りつき始める。

氷のアクマだと察したマリネットは、マスター・フーの薬を入れたマカロン(マジカロン)の青を取り出し、ティッキーをパワーアップ。
スタラック・ティッキーの力で、氷のレディバグへと変身した。

女子トイレの前を離れたアドリアンも、マスターからもらった青いチーズでプラッグをパワーアップ。
プラッグ・グレイシャーの力で、氷のシャノワールへと変身した。

ヒーローの戦い

フローザーがスケート靴で滑ったところから氷が広がり、レディバグシャノワールが外に出れば既にパリ全体が凍り付いてしまっていた。

罠にかけようと言うレディバグに対し、敵を観察すべきと言うシャノワールはバラの件でまだすねている様子。
シャノワールはまた単独行動に走ったかと思いきや、フローザーに不意打ちを食らったレディバグをきっちり助けてくれて、ちゃんと協力して戦おうと仲直り。

レディバグはラッキーチャームで塩の袋を入手。
シャノワールが塩で消防車のタイヤを解かして移動させ、段差の上に梯子を渡しておく。
そこにレディバグがフローザーを誘い込む。フローザーが滑り降りている間に梯子を引っ張って立て、体勢を崩して落下するフローザーのスケート靴をシャノワールがカタクリズムで破壊。
アクマを浄化し、ミラキュラス・レディバグでパリは元通り。

エピローグ

アドリアンはフィリップとのツーショットをSNSにアップして、スケート教室の宣伝をしてあげた。
カガミを見送りながら、ターゲットを変えるのはやめて挑戦してみると告げる。カガミはマリネットをちらりと見やり、「ターゲットを間違っても私がいる」とアドリアンの頬にキスをした。

一方のマリネットはまだ踏ん切りがつかない様子。一緒に帰ろうと誘うルカだが、マリネットの視線を察し「彼と話した方がいい」と背中を押してくれた。

ルカに励まされたマリネットは車で帰ろうとするアドリアンを呼び止める。
そしてとうとう「あなたが好き」と告白した……のはもちろん妄想で、またみんなでスケートに行こうとしか言えないのだった。

感想とメモ

せっかくの氷の能力とアクマだったんだけど、恋敵と恋人候補が同時に出現したマリネットはそれどころじゃない感じ。

氷のパワーアップ!

属性変身第二弾、ティッキーがおいしそうと言っていたブルーの薬は氷属性だった。
スタラック・ティッキー(Stalac Tikki)」と名乗ってたけど、スタラックの意味がピンとこない1。スタラック・ティッキーは腰に氷の羽根のようなのを生やしてる。

氷属性をまとったレディバグは、スーツに雪の結晶模様が付き、頭にティアラと足にはスケート、手足と腰・首元に氷の装飾。
水属性は全体が大きく変わっていたけど、こっちはマイナーチェンジな感じ。
スーツの模様が六角形で、黒い斑点もちゃんと六角形。光が当たると白く光って霜みたいに見えるのがオシャレ。

今回はアドリアンとプラッグもパワーアップ変身シーンあり。
名前はティッキーと違って「プラッグ・グレイシャー(Plagg Glacier)」、こっちは氷っぽいのが分かる。頭に氷の王冠を付けた見た目。
氷属性のシャノワールは、スーツが滑らかな素材になり、足にはスケート靴、肘と足首・足の付け根に氷のポイントが普通にフィギュアスケート選手みたいだ。

水の変身では「アクア~」って言ってたけど、今回はそういうのなし。

いつもの変身でスケート靴履いたのとどう違うんだ? という野暮な疑問は口にしないでおこう。

マリネットの片思いは……

アドリアンがいない世界なんて考えたこともないと言うマリネットだけど、前回がキャプテン・ハードロックだと思うと説得力に欠ける。と思ってたら、案の定ルカが登場。
マリネットはおどけたお調子者よりクールな二枚目の方が好みらしい。

アドリアンがカガミを好きと聞くや「氷の女王」だの「転ばせちゃえば」だのと本音がダダ漏れのマリネット。あんた、その意地悪さはやはりクロエ似だぞ。

で、ルカに心惹かれてることは意識しつつ、やっぱりアドリアンが好きという気持ちを捨てきれない。
でもアドリアンといるときにはルカの顔は出てこなくて、ルカといるときにアドリアンの顔が出てくるんならやっぱりアドリアンを追いかけてないと葛藤が付きまとうだろうね。

ラストで告白を果たす妄想しちゃうマリネット。冒頭のシャノワールの妄想とおんなじ。
視聴者からしたら、態度でバレバレのマリネットが告白したところで特に状況は変わらない気がするが、アドリアンがそれに気づいちゃったらちょっと変わるのかな。少なくとも自分の恋の相談は持ち掛けられなくなるか。

アドリアンの不用意な行動によってカガミが好きだと誤解を生んだわけだが、そういえばアドリアン「レディバグが好き」とはプラッグ以外に誰にも打ち明けたことがない。正体バレにつながるから、レディバグのことはあんまり話したくないのかな。

アドリアンの片思いは……

マリネットへの相談内容はレディバグのことだと思ったよねえ。「えっ、いつからカガミの話に?」って思ったよねえ。私だけか?アドリアンの繊細な心境を読み取れなかったのか?

そんでスケートのときのマリネットを気にしちゃうアドリアンの行動をどう説明する。

転んだマリネットにアドリアンとルカが二人して手を差し伸べたんだけど、お互い相手も手を出してることを知っててあえて引っ込めなかった。
お互いに相手を立てようという気がないってこと。マリネットは自分が助けるべきだと思ってるってこと。
ルカがそうするのは分かるけど、アドリアンがそうする道理はないんじゃないか?マリネットの都合のいい妄想では?

アドリアンがマリネットを意識していることはどの描写をとっても自他ともに「ない」はずなので、スケートのときだけマリネットに構わずにいられなかったのには別の理由があるはず。
カガミとよっぽど一緒にいたくなかったとも思えないし、そうするとやっぱりルカの存在である。

マリネットを惑わせルカであると同時に、アドリアンのライバルカであるのだと考えるとちょっとしっくりくる。
今までアドリアンの周りにはいないタイプの伊達男(年上)だったし。女の子に優しくするのは自分の役なのにルカがやっちゃうから、無自覚のまま対抗心的なものを抱いちゃってたんじゃないかなと。

しかし、ルカに手を取られてスケートリンクに出て行くマリネットを見送るときのアドリアンの顔ときたら。

で、シャノワールになったらまたレディバグに拗ねて見せちゃう猫である。
ある意味シャノワールになると素直な感情を出せるって意味で、大事なことなのではあろう。

冒頭で正体明かす妄想しちゃうシャノワール。妄想だったけど、そのうちやりかねない気がしないでもない。
シャノワールは前からずっと自分の正体を明かしてもいいと思ってたんだけど、レディバグがお互いにダメだと言うから従ってた。
マリネットの告白はともかく、シャノワールの正体ばらしはレディバグに確実に多大なる影響を与えるから、慎重になってくれ。

どうした!?カガミ

ハンサムなカガミが再登場!
リポスト回では負けたからって去ってたけど、結局フェンシング教室に通うようになったようだ。
第一声の「アンガルド!」がもう凛々しくてたいへん素敵。

リポスト回はずっとフェンシングのユニフォームだったから私服(制服?制服風?)姿が新鮮。
白いブレザー、赤いチェックのネクタイとプリーツスカート、黒タイツとどこのアイドルだって感じ。靴は赤いスニーカー。

……だったんだけど、落ち込むアドリアンにいったいどんな武人らしいアドバイスを送るかと思いきや、まさか口説いてくるとは。お前まで恋愛脳だったのかとちょっと残念な展開。カガミには別の価値観を持っててほしかったのにナー。
クロエといいリラといい、アドリアンにアプローチするライバルキャラは間に合ってるんじゃないかと思ったが、確かにまともにアドリアンがなびきそうな相手はいないんだよな。

だからって、リポスト回でまったくそういう雰囲気を出してなかったカガミが、急にアドリアンの頬をそっと包んで「ターゲットを変えてみたら……?」なんて優しく声をかけるもんだからOOC2すぎる。
リポスト回の後でもうちょっとジャブ的な描写があったなら納得できるけど、いきなりなんだもん3

しかし転んだマリネットを男子を差し置いてさっさと立たせるカガミの凛々しいこと。
「あなたの心に迷いがあるからそうなる」というアドバイスは非常に格好いいんだけど、「行こう、アドリアン!」とアプローチをかけるのがちょっとズコーッって感じ。

どうもカガミはうじうじ迷っている人間が嫌いなようで、アドリアンがマリネットを連れてきたことに怒ってたのも「迷ってないでさっさと決めろ!」って思ってたからだろう。

カガミはアドリアンの片思いの相手をマリネットだと思っているようで、マリネットがアドリアンを好きなことはダダ漏れだから、厄介な関係。
だからこそカガミはルカみたいにアドリアンを応援するわけにはいかないのだ。両思いになってしまうと分かっているから。

今回の話でカガミは「マリネットに意地悪だ」っつって好感度が下がったという噂を聞くが、なんか意地悪したっけ?
だって彼女はアドリアンが好きなんだから自ら進んで失恋しようなんて行動は取らないだろう。むしろ「うじうじ悩むなはっきりしろ」ってマリネットの背中を押してくれてすらいる。クロエみたいにマリネットを貶めるようなことはせず、ただ「正々堂々勝負しよう」としてるようにしか見えない。
そう考えるとスポーツマンシップにのっとった人物だってところはブレてないわけか。

でもストイックな武人であってほしかったなあ。仕方ないけど。

マリネットを惑わせルカ

ルカがマリネットを惑わせるためのキャラクターであることはもはや明らか。

はっきりした物言いはしないルカだが、「君を悲しませてるヤツ」という口ぶりからはマリネットが恋煩いしていることは察しているはず。その相手がアドリアンってことも分かってたようなので、マリネットが失恋したんだと思ってデートに付き合ってあげたっぽい。

ともかくルカはマリネット自身の想いを尊重してくれている。
だからまだアドリアンにあきらめがつかない様子を見て、無理に自分の方に引き寄せることはしなかった。
でも去り際の笑顔が寂しそうであったね。まったく、いつでもいい男か。

出オチのフィリップ

どうやら今回はアドリアンとカガミ、マリネットとルカのダブルデート事件だろうと予想がつく。
アクマタイズを狙われるのはこの中の誰かかと思ったが、正解はスケートコーチのフィリップだった。
登場シーンの腕バッテンポーズがもうおもしろい。市長に抗議しながら優雅に滑りつづけるのがさらにおもしろい。
なんか顔のデフォルメが薄くてやたらリアルな気がするが、モデルがいるのか?

アクマタイズされてフローザーに。見た目はイマイチ強そうじゃないが、能力は強いし、なにしろ絵になる。
すべてが凍りついたパリはたいへん美しく、そこでアクションゲームみたいな氷の足技を繰り出してくるのが映えること映えること。あの百裂脚はベヨネッタのオデット……。

せっかくおもしろい舞台になったんだからバトルにもっと尺を使ってほしかったのに、マリネットとアドリアンの片思い問題で半分経過しちゃってたのが残念。別の話にしてほしかった。

エンドカードがおもしろすぎる。

その他ポイントメモ

  • お急ぎハンググライダー便ってなんだ。
    バックバンドのついた配達員が来てくれたらおもしろいね。
  • 変身が解けることは「transform back」と言う。その場から逃げねばならぬときは「I’m about to transform back!」と言って苦しみながら退場しよう。
  • アドリアン「(恋愛のことは)他の人に相談してみるよ」から車内シーンに変わった一瞬でもうおもしろい。早く相談してみろ。
    ナタリーはうまくスルーしそうだけど、ボディーガードさんとガブリエルは目に見えて狼狽しそう。早く相談してみろ。
  • 階段に両肘で頬杖ついて座ってるナタニエルが愛くるしい。
    隣に座ってる赤いパーカーの男の子は、フライトニンゲール回のPVで一緒に踊っていた子だ。
  • イヤホン分け合って音楽聴いてるっぽいジュレカとローズがかわいい。
  • アルヤとニノはすっかり仲良しカップル。
  • カガミを「氷の女王」と呼んでたらしいマリネット。まあクールに見えるカガミだけど、リポスト回から今回までの間に何かツンツンされることがあったのかな。
  • BGMを奏でるルカ。ミラキュラスのラブ・ハンドルと呼ぼう。君は心の友~
  • ボディーガードさんは「特訓って言ったけどフェンシングのとは言ってない」っていうアドリアンの屁理屈に一切疑問を呈せずスケートリンクに送ってくれる。やっぱりアンドロイドじゃないか。
  • 娘のわがままでパリの公共施設をどんどん改変する立派な市長だぞ。
  • カガミ、立ってると姿勢がいいのに座ると猫背に見える。ブレザーの肩パッドが厚いのか?
  • 誰もいないスケートリンクって楽しそう。パリ市民はスケートに興味ないのか?
  • ホーク・モスって、アクマタイズする人にどういう事情があったかは察してるけど、周囲の光景が全部見えてるわけじゃないのかな。「あれぇ、アドリアンはフェンシングに行ったのでは?」ってならなかったのかな。
  • 片思いに心痛めるマリネットのマイナスの感情は察知しなかったのかな。フィリップの嘆きの方が強かったのかな。
  • 女子トイレのドアに耳を当てる人気モデルのアドリアン。
  • マリネットに声が届く距離で普通にプラッグと話していいのか。
  • フローザー「さあ、滑ろうか、ホーク・モス」
    ホーク・モスはいつも面白いからスベリ知らずだよ。
  • アクマの力ってパリの外には届かないの?
  • カップルが増えて少女漫画っぽくなってきた。

今回の記事はここまで。


 

  1. 英語では「stalactite」は鍾乳石のことで、接頭語としての「stalac」は「垂れる」とかの意味らしい。氷っぽくはないな。
  2. ファンフィクションなんかで使われる「Out Of Character」という言葉がある。
  3. ビッグバン・セオリーでシーズン2からいきなりシーズン10に飛んだときみたいだ。シェルドンがプロボーズ行為を行うことに脳がついていけない。異次元に来たのかと錯覚する。

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