ミラキュラス レディバグ&シャノワール:ストーリーと感想【第47話 アナンシ】

フランス発の日本風変身ヒーローアニメ・ミラキュラスのストーリーと感想です。
本話までのネタバレを含みますので、視聴予定の方はお気を付けください。

話のナンバリングは日本のディズニーチャンネル準拠。
各エピソードの目次はこちら

第47話 アナンシ(Anansi)

亀のミラキュラスで変身した新ヒーローが登場だ!

ストーリー

プロローグ

ニノと一緒にアルヤの家に遊びに来たマリネット。外出を許してもらえなかったアドリアンはリモート参加で、いつか子供じゃないとお父さんも分かってくれるはず、と苦笑していた。

そこにアルヤの姉・ノラが帰ってくる。キックボクサーのノラは自分を「アナンシ」というリングネームで呼んでほしがっている。
アルヤが今夜花火を見に行くと言うと、ノラはアクマが出るから外は危険だからと言ってアルヤの外出を許さない。

アクマ誕生

ニノが自分に腕相撲で勝ったら外出を許すと言うノラに、マリネットが何やら企み顔で勝負を受ける。
案の定まったく歯が立たないニノだったが、マリネットが「アクマがいる!」と言ってみんなの気を逸らした隙にノラの拳を引っ張り、あたかもニノが勝ったように見せかけた。

ニノがインチキしたに違いない、と納得できないノラ。
だが本当にニノが勝ったと信じたアルヤは、有無を言わせずマリネットとニノを従え外に出て行った。

心配する気持ちを分かってもらえずため息をつくノラに、ホーク・モスがアクマの蝶を差し向けた。
アクマがヘッドギアに憑りつき、ノラはアナンシへとアクマタイズされた。

ヒーロー登場

観覧車で花火を眺めるマリネットアルヤニノアドリアン@スマホ。
奇妙な物音に外を見ると、クモのような姿をしたアナンシが観覧車を登ってきていた。

アドリアンは電波が悪いと言って通話を切り、シャノワールに変身。

アナンシはアルヤたちを見つけると、観覧車のボックスを外して下まで運ぶ。
駆け付けたシャノワールが立ち向かったが、アナンシがパンチで倒した観覧車を止めるためその場を離れてしまう。
アナンシは観覧車から這い出てきたアルヤを捕まえ、助けられるなら助けてみろとニノを挑発してどこかへ行ってしまった。

ニノは勇気を出し、なんとか助けようとアルヤが連れ去られた方へ向かう。
マリネットはそんなニノを心配しながら、ともかくレディバグに変身。

ヒーローの戦い

アナンシアルヤを凱旋門に張った大きな蜘蛛の巣に捕まえていた。
ニノが追い付いてアナンシに立ち向かうが、当然ながら簡単に投げ飛ばされてしまう。

レディバグがアナンシと戦う隙にシャノワールがアルヤを助けに行こうと図ったものの、シャノワールは蜘蛛の巣に体を絡めとられてしまい、レディバグも投げ飛ばされてしまう。

アナンシがシャノワールのミラキュラスに迫る大ピンチに、レディバグはラッキーチャームを発動。
手に入れたのは四角いキャンドル。何を意味するかはすぐに悟った。
力になりたいと言うニノに、シャノワールが投げたスティックを渡して時間稼ぎを依頼する。

マリネットは急いで整体院に赴いた。
マスター・フーも危急を悟ってすぐにミラキュラスの宝石箱を見せてくれる。
今回必要なのは守りの能力。マリネットはマスターの腕に付けた亀のミラキュラスを借りることに決めた。

新ヒーロー登場

ニノはスティックを使ってなんとかアナンシとやりあうが、やはり敵うはずなく吹っ飛ばされてしまう。
アナンシにミラキュラスを狙われ、機転を利かせたシャノワールはカタクリズムを発動して破壊の力を手にまとう。ホーク・モスに変身が解けるのを待てとやいやい指示され、アナンシはお昼寝モード。

吹っ飛ばされたニノを受け止めたレディバグは、ニノに亀のミラキュラスを渡した。
ニノはクワミのウェイズと挨拶を交わし、「ウェイズ、シェル・オン!」の掛け声でニノが亀のヒーローに変身!

レディバグはラッキーチャームでボクシングのグローブを入手。
二人で凱旋門に戻ると、レディバグは門の柱にヨーヨーの糸を巻いてリングを作る。中に入ってグローブをはめ、アナンシに勝負を挑んだ。
レディバグはアナンシを挑発して逃げ回り、強力なパンチを柱にヒットさせる。やがてボロボロになった凱旋門が崩れ始め、アナンシの足が瓦礫に挟まれ動けなくなった。
その隙にニノがアルヤの元に飛び上がり、プロテクションを発動。丸いフォースフィールドによって崩落する凱旋門からみんなを守った。

瓦礫から這い出したアナンシを狙ってレディバグがシャノワールを発射。
カタクリズムでヘッドギアを破壊し、ミラキュラス・レディバグで元通りに。

またも知らないヒーローの登場に戸惑うシャノワールだったが、変身が解ける前に急いで退場。だがレディバグに「あなたの代わりなんていない」と声をかけられ、笑顔を返した。

アルヤに名前を聞かれた亀のヒーローは「キャラペイス」と名乗ってレディバグとともに立ち去る。
路地裏で変身を解くと、約束通りにミラキュラスを返した。

エピローグ

観覧車の下、マリネットニノアルヤノラに合流。
ノラはニノに勇気があることを認め、腕相撲に負けてカッとしたことを謝ってくれた。
マリネットも当然黙ってはいられず、ズルしたことを白状して謝る。

ノラは「強さに筋肉はいらない」と許してくれて、みんな仲直り。
一緒にスケートリンクに遊びに行こうと約束するのだった。

感想とメモ

まあ、ニノとアルヤの仲良し回かなあ。
ニノとマリネットの関係がそんなにないから、アルヤの変身ほどはしっくりこないけども。

ノラがまた出てきてくれるといいな。

アルヤの最強のお姉ちゃん

しっかり者のアルヤはお姉ちゃんキャラそのものだと思ってたが、実は妹でもあった。
アルヤが「お姉ちゃん」って言うのなんかすごく新鮮。

ノラは自称「最強のスパイダー」。「ノラ」という名前より「アナンシ」というリングネームの方が気に入っているらしい。
これまでの登場人物内でも堂々の頭身を誇り、どう見ても強そう。でもコスチュームで町中歩いてるの?

アルヤが外出するのをめちゃめちゃ心配しているようだが、とってつけた設定だな。でもかわいいから許しましょう。きっと普段ほとんど家にいないんだろうね。

ノラかわいいよね。顔もまともに見てみるとかなり美人なのだ。腰も細い。首も肩も太ももも腹も筋肉がしなやか。エンドカードでスケートにびびってるし。
しかも爪が黒い。爪が黒いのはいい。

アナンシ(Ananshi)というのは西アフリカの伝説に出てくる人物。民族語でクモの意味だそうです。
ホーク・モスがアクマの名づけをサボったタイプ。
クモのアナンシと亀がとんち対決する寓話1があるようで、今回はそのパロディ的な意味もある。

アクマになったアナンシもクモそのもの。腕が八本なのはもとより、白目といい、びみょうに胴体がひょろっと伸びたバランス感といい、見た目はハッキリ言って化け物そのもの。
瞳がないタイプのアクマって初めてでは。
でかいし腕が多いし、ノラ自身が格闘家だから、普通にてごわい相手。
口からクモの糸を出す能力があるだけど、戦うときは別に糸を使わなかった。卑怯だからかな。

意外と強いぞヒョロメガネ

アルヤのためならなんでもするってさ。

DJのニノ、チャラく見えるけどやるときはやる。
マリネットが勝手に受けた腕相撲勝負もなんとかがんばろうとするし、観覧車でアナンシを最初に見たときは怖がってたくせに、アルヤが連れ去られたとなったらためらいなく追いかけた。
あんな化け物相手に時間を稼げって言われたら普通はアタフタだろうに、しっかり挑発しながら立ち向かった。

バブラーのときも、おっかないアドリアンのお父さんに直談判しに行ってたし、友達のためには行動できる子なんだよね。
ミラキュラスもあっさり返してくれるし、ヒーローに対する過剰な憧れはない感じ。

……でももうちょっと出番ほしいよね。
「友達思いのイイ奴」って以外、実はキャラ弱いよね。クセがないと言うべきか。

ちなみにニノの口癖は「dude」っていう若者がよく言うやつ。日本語だと訳しにくいから「やあ」とか「なあ」とか「よお」とか当たり障りのない言葉にされることが多いけど、今回はもっと分かりやすく「相棒」に訳されてたね。
キャラペイスが同じ言葉を使ったとき、アルヤが察しの良い表情をしてた。マリネットのことはまるで察しないくせに。

亀の新ヒーロー、TMNT登場

ティーンエイジ・ミラキュラス・ニノ・タートルでした。見出し詐欺。

ニノが決めた名前は「キャラペイス(Carapace)」。これは英語でそのまま「亀の甲羅」の意味。

変身バンクがかっこいい。アルヤは変身したらメガネをマスクに変えたけど、ニノはゴーグル。
武器は背中に負ったシェルシールド。盾で戦う姿を見ると、レディバグが「キャプテン・タートル」と呼びたくなる気持ちもわかる。

クワミはご存じのウェイズくん。変身時の掛け声は「シェル・オン(Shell on)」
マスター・フーが変身したときはやっぱりふさわしい見た目に変わるのかな。

プロテクション(英語では「Shellter」)の技バンクはなかったけど、丸いフォースフィールドで囲んだ空間をガッチリ守る。シンプルだけど防御の能力は今までなかったもの。

マリネットの閻魔帳に追加

腕相撲の件は、また主人公らしい悪い子モードが出ちゃったマリネット。
まあノラの言い分もそんなに道理があるわけじゃなかったし。
でもノラはニノがズルしたって思い込んで、ニノの印象ばっかり悪くなっちゃったのがダメだったね。

ちなみにマリネットのちょっとした行動がアクマタイズにつながったのは、ゲーマー、アンチバグ、グラシエーター、リポスト、ベファーナ、ダーク・オウル、ゾンビズー、リバーサー……けっこういるな。悪意はないこともあったけど。

その他ポイントメモ

  • スマートフォンで友達との遊びに参加するアドリアン、まるでガブリエルみたい。
  • ノラもアルヤと同じ、顔にほくろがある。位置は違うけど。
  • セザール家、これでアクマタイズされてないのはホテルシェフのお母さんだけ。
    そう考えるとデュパン=チェン家の主な構成員がまだ無事なのがちょっと気になる?おばあちゃんとおじさんはアクマタイズされたが。
  • アクマタイズされるときのノラ、すごく美人じゃないか? 眉毛は欠けてるけど。
    よく見るとアクマタイズされるとき以外も美人である。
  • クモは強いってよく分かる。敵よりヒーローになってくれ。
  • クモは目がたくさんある。アナンシは顔に二つ、ヘッドギアに四つの目。
  • シャノワール、スティックでみよーんと伸びていけばよかったのに。
  • 今回は先に捕まえたシャノワールのミラキュラスをちゃんと取るように指示するホーク・モス。
  • マスターのところへ行く合図をすぐにわかるようになってきたレディバグ。
    ホーク・モスもそろそろ学習して、レディバグが急に立ち去ろうとしたらあとをつけた方がいいんじゃない?
  • あのスティック、シャノワールのパワーがなくても伸び縮みさせられるんだ。
  • 「アタシはミラキュラスなんてどうでもいい。しつこく欲しがってるのはアンタだろ」
    ハッキリ言うアナンシ。
  • 指輪を取られるピンチに、カタクリズムを発動して難を逃れた機転の利くシャノワール。
    アナンシ、それ触ったら破壊されちゃうのかな。えぐいな。
  • ミラキュラスに心底興味なさそうなアナンシ。アクマタイズされる前後で性格的にはあんまり変わっとらん。
  • ニノの苗字は「Lahiffe」。発音的には「ライフ」が近いと思うが、ディズニーチャンネル的には「ラヒフ」らしい。レディバグが言いづらそうにしてた。
  • 今回の犠牲者はエッフェル塔じゃなく凱旋門。

今回の記事はここまで。


 

  1. イソップ童話の「キツネとツル」みたいな、お互い食事に誘い合って相手をやりこめようとする話。

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