ミラキュラス レディバグ&シャノワール:ストーリーと感想【第27話 コレクター】

フランス発の日本風変身ヒーローアニメ・ミラキュラスのストーリーと感想です。
本話までのネタバレを含みますので、視聴予定の方はお気を付けください。

話のナンバリングは日本のディズニーチャンネル準拠。
各エピソードの目次はこちら

現時点(2020/3/9)でシーズン3まで放送中ですが、第2シーズンからマイペースで追ってまいります。
最新話まで一度視聴済みですが、本話以降の先のネタバレはしない方向です。そしらぬ顔で考察します。

地味にアイキャッチ画像を作り直しました。前は中国風の背景使ってたけどやっぱりパリのがいいね。

第27話 コレクター(The Collector)

ガブリエル・アグレスト回。そしてホーク・モスの正体が明かされる。

ストーリー

プロローグ

26話からの続き
マリネットはアドリアンから無断で借りたヒーローの本を持って、ティッキーに連れられ整体院にやってきた。
待っていたのはマスター・フーと、亀のクワミのウェイズ。彼はミラキュラスを守るガーディアンだったのだ。

マスター・フーいわく、彼の過ちによってガーディアンの寺院が破壊されたとき、二つのミラキュラスと呪文の書がなくなってしまったとのこと。
マリネットが持ってきたのがまさにその本。マスターが中身を解読すれば、呪文によってミラキュラスにさらなる力を与えることができるという。

なくなったミラキュラスとはモスとピーコック。つまり、この本の持ち主がモスのミラキュラスを持ち、ホーク・モスと化していた可能性が高い。
マリネットはアドリアンがホーク・モスに関係していると考えたくない一心で、自分が持ち主を調べると言って町に飛び出した。

一方アグレスト家では、アドリアンが本を盗んでなくしたことが父親のガブリエル・アグレスト氏にバレていた。
アイデアの源だったかけがえのない本だと静かに怒るアグレスト氏は、アドリアンに一切の外出禁止を言い渡した。

学校にやってきたマリネットは、アドリアンが家から出してもらえなくなったこと、そして本は彼がお父さんから盗んだものだったと知る。
アグレスト氏がホーク・モスなのかもしれないと疑い、レディバグに変身してシャノワールに連絡を取ろうとした。

アクマ誕生

本をなくしたことはアグレスト氏にとって確かに痛手のようだったが、なんだか妙に落ち着いている。
秘書のナタリーにアドリアンを任せて自室にこもったアグレスト氏は、冷静な態度は崩さないまま、部屋の中の物を散らかし始めた。

アグレスト氏の様子を見ていたホーク・モス
息子に裏切られた父親をアクマタイズしようとアクマの蝶を差し向け……
蝶はホーク・モスの元に戻ってきた。

「ダークウィング・フォール」の声とともに変身を解いたホーク・モス。正体はガブリエル・アグレスト氏その人だった。
紫のクワミ・ヌールーをミラキュラスのブローチに戻すと、自らアクマの蝶を憑りつかせ、アグレスト氏はコレクター(The Collector)へとアクマタイズされた。

コレクターは失った本の代わりに、現実の人々やモノを新たな本の中に閉じ込めてしまうつもりだ。

ヒーロー登場

父親の様子がおかしいことに気付いたアドリアンは、なんとしても本を見つけようとシャノワールに変身、部屋を抜け出した。

留守電を聞いてレディバグと落ち合ったところ、彼女は「ガブリエル・アグレストがホーク・モスかもしれない」と疑いを告げる。
シャノワールは戸惑いながらも、真実を知るためレディバグと共にアグレスト家に向かった。

ヒーローの戦い

アグレスト家ではコレクターが待ち構えていた。
テンションたっかいコレクターと格闘するレディバグとシャノワール。
コレクターが手にする本に触れると吸い込まれてしまうため、おっかなびっくり戦うしかない。

ラッキーチャームでペダルを手に入れたのはいいものの、ヨーヨーが本に吸い込まれてしまった。

アドリアンの部屋に逃げ込んで、レディバグは本から白紙のページをなくせばいいと思いつく。
シャノワールのカタクリズムで棚を破壊、降り注ぐ大量のゲームディスクを、ペダルを装着した野球盤をマシンガンにしてコレクターに向けて撃ちまくる。

ディスクを吸い込み続けた本はとうとう全部のページが埋まってしまった。
吸い込めなくなった本をあっさり奪い、ミラキュラス・レディバグ!で中のものを解放。
アクマを浄化し、アグレスト氏も正気に戻った(元から正気だったけど)。

アドリアンの行方を心配するアグレスト氏に、「息子さんはきっと無事だよ」とシャノワールが笑った。

エピローグ

アグレスト氏がアクマタイズされたことで、マリネットにもアドリアンにも彼がホーク・モスだという疑いはなくなった

マリネットから事情を聞いたマスター・フーは、アグレスト氏がどうして本を持っていたのか怪しみつつも、ページの写真を撮って本自体は返すことに。

マリネットは自分が本をつい持ち帰ってしまったのだとアグレスト氏に直談判。
謝って本を返したところ、アグレスト氏はアドリアンの外出禁止を解いてくれた。

アグレスト氏はあの本を妻との外国旅行で手に入れたらしい。
妻の形見は本とアドリアンだけだから、どちらもとても大切にしているという。
アグレスト氏はナタリーと二人になると、もともと保存してあった本のデータを確認し、壁画に隠されたスイッチを押して秘密の部屋へ。

そこはたくさんの白い蝶が舞う暗い部屋。
ミラキュラスのブローチを身に着けたホーク・モスは、正体を隠しおおせたことに高笑いするのだった。

感想とメモ

やっと仇の正体がつかめたのはいいけど、全体像を知ってるとけっこうヘヴィな状況だ。
そのへんを知らないマリネットとアドリアンはある意味通常運転。

シーズン2のオープニング

オープニングもシーズン2でちょいとリニューアル。
クラスメイトのキュートな写真と、タイトル直前でせいぞろいする妖精クワミたち。
赤いティッキー黒のプラッグは言わずもがな。緑の亀ちゃん紫のヌールーも見覚えがあるけど、後の三匹は初登場だ。
オレンジの狐黄色の蜂ブルーは深海魚かと思いきやたぶんクジャク

そしてたたずむヒーローたちらしきシルエット。
新たな仲間の登場を予感させるね。つっても「新キャラ」でないことは予想がつくよね。
個人的にはブルーのクジャクレディのたたずまいが優雅で気になる。だってあのクジャクのモチーフ、どこかの気難しいお父さんが隠し持ってたし…。

マスター・フーとウェイズ

ようやく名前が判明した謎のおじいちゃん、マスター・フー。本名はワン・フー(王富)というらしい。
自分が間違いを犯したせいでガーディアン組織を壊滅させてしまったため、彼が最後のガーディアンになったらしい。

「間違いを犯した」と言っていたときの画は、巨大タコを背景に髭面のイケメンおじさんに金色の腕輪を差し出されているもの。そして「わしらが」ではなく「わしが」と言い直した。本当は共犯者、あるいはそそのかした黒幕がいたのでは…。
ちなみに「若い頃」がいつだかは不明。500年前くらいかなあ。

彼の間違いがなんだったのかはそのうち明らかになるだろう。確かオリジン話(12話?)のあたりで、選ぶ者を間違えたとかなんとか言っていたが…。

亀のクワミはウェイズ(Wayzz)くん。三白眼の好青年。

やっぱりガブリエル

そりゃ、マリネットじゃなくてもガブリエル・アグレストは完全に怪しかっただろうが。

18話のサイモン・セッズのとき、ホーク・モスとアグレスト氏はあたかも同時に登場してたように見えたけど、実はアグレスト氏が操られてる間はホーク・モスは出てこなかった。いつもの「次こそは必ず!」「呪ってやるカモノハシペリー!」的な退場セリフもなかった。

今回、このタイミングでアリバイ工作に走るという完璧な戦略性。
本をなくした→本がヒーローの手に渡った→正体を迫られるかも という発想がさすが。
ミラキュラスを奪う計画は一向にうまくいかないのに、正体を隠すのはやたらうまい。(もしくは周りがポンコツで気づかない)

ああまで妻を大切にしている彼の目的は、きっと妻を取り戻すことなんだろう。
でもそれがなんでああも邪悪になっちゃうのか。
独り言も激しくなるし。

しかし、敵がお父さんっていうのはアドリアンにとってはたいへんつらいことになるだろう。
遠くにいたお父さんとせっかく少しずつ距離を縮めてこられたのに、いずれは正反対の立場につっぱねられちゃうだろうからね。
今はお互いに正体を知らないってことが、いいのか悪いのか…。

そして秘書のナタリーもまた共犯だった。彼女もアドリアンのお母さんのことなど事情を全部知ってるんだろうか。

アドリアンの運転手はたぶん一切関係ない。彼は機能を最低限に抑えられたアンドロイドにちがいない。

コレクター

アグレスト氏が自らアクマタイズされてコレクターが誕生。
SF感の強いデザインはけっこうスタイリッシュ。ヴィランというよりヒーローっぽい。
本をブーメランだかムジョルニアだかみたいに投げるアクションも格好いい。

にしても、スタンドは一人につき一体という原則を無視して新たな力を得るとは。

ホーク・モスが与えるのはその人にちなんだ能力だけど、これってホーク・モスが設計した能力なのかな?
いつも「○○できるようにしてやろう」とか語り掛けてるってことは、スタンドみたいにその人の才能が自動的に湧き上がってるわけじゃなさそうである。

…じゃあ、ホーク・モスいつも自分で自分にいい能力与えればよくないか?
そしたら毎回「いいから早くミラキュラスを奪え!」とかイライラしなくて済むのに。

その他ポイントメモ

  • マスター・フーの回想の絵柄がなんか日本っぽい。
  • 「父さんのことほとんど知らないから…」って息子に面と向かって言われるのも切ないな。
  • ぴゅーぴゅー飛び回るティッキーとウェイズがかわいい。
  • 「本の持ち主は知らない」ととぼけるマリネットに対して、ティッキーは呆れ顔だけどやっぱり口は出さない。
  • ホーク・モス風アドリアンがちょっとクールだ。
  • 「アドリアンがいる場所分かる?」「ええ、スケジュールを全部覚えてるから!」
    ティッキー突っ込んで。
  • 落ち込むクロエの手をぽんぽんするサブリナ。
  • アグレスト氏はアドリアンが描いた昔の家族の絵を大切にしまってた。絵を見つめる視線もちゃんと温かかった。妻の存在が彼にとってはなにより大きなものなのだ。
  • ヴィランモードになるとめっちゃテンション上がるアグレスト氏がおもしろい。たまらん。
  • アグレスト氏が正気でコレクターやってると思うとなおおもしろい。
  • エッフェル塔が無事だったためしがない。
  • レディバグはシャノワールに電話してからずっと待ってたらしい。
  • アグレスト氏のブランドのロゴや、家財にあしらわれたデザインが蝶々(モス)モチーフだったことを思い出すレディバグとシャノワール。後付け解釈だい。
  • アドリアン、あれだけゲーム持ってたらそりゃ腕も上がる。
  • シャノワールがゲーム棚をカタクリズムした後の「またつまらぬものを」って顔がいい。

今回の記事はここまで。


 

コメント