フランス発の日本風変身ヒーローアニメ・ミラキュラスのストーリーと感想です。
本話までのネタバレを含みますので、視聴予定の方はお気を付けください。
話のナンバリングは日本のディズニーチャンネル準拠。
各エピソードの目次はこちら。
第41話 ゾンビズー(Zombizou)
クラスのみんなはバスティエ先生が大好き。愛を広めるゾンビとなれ。
ストーリー
プロローグ
バスティエ先生の誕生日にクラスのみんなはそれぞれプレゼントを持ち寄っていた。
マリネットのプレゼントは、先生の教えを刺繍したポーチとリップクリーム。
アドリアンがクロエのプレゼントを尋ねると、どうやらクロエ一人だけ持ってきていないらしい。マリネットは「心がないんじゃないの」とつい憎まれ口を叩く。
みんなが授業に向かうと、クロエはマリネットがプレゼントをしまったローカーを開け、サブリナから油性マジックを受け取った。
アクマ誕生
午後のバスティエ先生の授業で、みんな先生にプレゼントを渡してお祝いする。
感激した先生がさっそくマリネットのプレゼントを開けると、ポーチにはクロエの落書きが。
マリネットはもちろん、クラス中がここぞとばかりにクロエを責め立てた。
だがバスティエ先生はクロエを怒らず、いつでも二人のことを思い出せるからとプレゼントを喜んでくれた。
先生に教室の外に呼ばれたマリネットは、クロエが悪いのにどうして自分が怒られるのだと憤懣やるかたない。
そんなマリネットの怒りを察知したホーク・モスがアクマの蝶を飛ばす。
しかしバスティエ先生はマリネットを叱ろうとしたわけではない。クロエを許してあげないかと諭すためだった。
周りに愛を与えられるマリネットにはみんなのお手本になってほしいと言われ、頼りにされたマリネットは笑顔でうなずいた。
マリネットから怒りの感情が失われ、アクマの蝶はうろうろ。
だがバスティエ先生がアクマに気付いてマリネットをかばうと、ホーク・モスは先生の恐怖の感情を利用することに作戦変更。
先生が投げつけたリップクリームにアクマが宿ってしまった。
なんとか抵抗しようとした先生だったが、悪ではなく愛を広めるのだとホーク・モスにささやかれ、とうとうゾンビズーへとアクマタイズされた。
ヒーロー登場
お怒りのマリネットはロッカールームでレディバグに変身!
変わり果てた姿で教室に戻ってきた先生を見て、クラスは騒然。
ゾンビズーがみんなにキスをしましょうと語り掛け、アクマの宿るリップクリームを塗った唇からキスを投げる。
黒いキスがクロエに向かって飛んでいき、盾にされたサブリナに命中。黒いキスマークが額に付けられた。
そこにレディバグが割って入り、アドリアンはみんなを教室から避難させる。
外に出たはいいものの、サブリナの様子がおかしい。突然クロエにキスを迫り、引き離されるや今度はミレーヌの頬にキスをする。するとミレーヌの頬にも黒いキスマークが浮かび、ミレーヌまでキスを迫り始めた。
キスで症状が伝染すると察し、逃げる生徒たち。食い止めようとしたイヴァンもキスゾンビになってしまった。
ゾンビ3人がレディバグを襲っているうちに教室を出て行くゾンビズー。学校中を回ってクロエを探しながら、手当たり次第にキスを振りまいた。
レディバグはゾンビズーを探すが、もはや学校中がゾンビの巣窟。
ロッカールームに入ると、そこにはクロエやアルヤたちクラスメイトが隠れていた。
無事な様子だが、ただ一人アドリアンだけは「キスキス~」などと言っておかしな様子。
ゾンビになったらしいアドリアンをロッカーにしまったまま、レディバグはみんなを連れて窓から屋上に逃げる。
一人になることに成功したアドリアンは、シャノワールに変身。もちろんゾンビにはなってない。
ヒーローの戦い
学校から飛び出したゾンビは、パリ中に感染を広めていた。
テレビ中継に割って入ったゾンビズーがクロエを名指しすると、再びみんながクロエを責め始める。
レディバグはクロエだって襲われていいはずはないとみんなをなだめつつ、オトリに使えばいいとちょっと意地悪顔。
ゾンビたちが屋上に迫ってくるのを見て、バスの中に避難することに。
シャノワールの如意棒を伝って一人ずつバスへ滑り降りる間、屋上でクロエをかばってマックスとキムが襲われてしまった。
クロエを助けに行ったローズも、ゾンビに足をつかまれて危機一髪。
だがレディバグが助けに入り、みんなでバスに乗り込んで逃げ出すことに成功。
ところがローズは既にゾンビにキスされてしまっていた。
襲われそうになるクロエを今度はアリックスがかばう。
ゾンビズーをおびき出すためエッフェル塔にやってきたレディバグたちだが、アルヤがキスされてしまい、ニノもアルヤと運命をともにしようとその場に残る。
友達が次々犠牲になっていっても反省の色がないクロエに、レディバグは怒りを隠せない。
エッフェル塔のてっぺんにもゾンビがあふれていて、とうとうシャノワールもキスされてしまった。
クロエと共にエッフェルの部屋にこもったレディバグは、ラッキーチャームでメイク落としを入手。
が、ゾンビシャノワールがカタクリズムで天井を壊して押し入ってきた。
シャノワールの相手にてこずるレディバグだったが、なんとクロエが前に飛び出しシャノワールからレディバグを守った。
レディバグはようやくゾンビズーと対峙。エッフェルのマフラーにメイク落としを染み込ませてヨーヨーに巻き付け、それを投げつけてゾンビズーの口紅を落としてしまう。
ゾンビズーが口紅を取り出したところをヨーヨーで奪って破壊。ミラキュラス・レディバグですべて元通り。
エピローグ
我に返った先生は、アクマタイズされてみんなを傷つけたことに落ち込む。
そこにクロエが現れ、先生じゃなくて自分のせいだと語った。先生の誕生日を忘れてパニックになった、本当はプレゼントをあげたかったのだと反省した様子のクロエに、喜んでハグする先生。
その様子にレディバグとシャノワールも笑顔を浮かべた。
次の日の学校、アルヤはまだクロエをにらんでいたが、マリネットがそれをなだめる。
レディバグを助けるためにがんばったらしいクロエに、心がないと言ったことを謝り、お礼を言った。
そしらぬ顔をしたクロエは、バスティエ先生の机にそっとプレゼントを置くのだった。
感想とメモ
ホリフィケーターのとき以上にベタなホラーパロディ回。
登場人物が多いこともあって、小ネタが多くて困る。
マリネットがティーンエイジャー!
学生生活でのマリネットはほんとに普通の女の子だね。
宿敵クロエが絡むとちょっと嫌なやつになっちゃうところが微笑ましい。
マリネット「あなたがやったんでしょ、クロエ・ブルジョワ!」
フルネームで呼ぶやつ好き。
今回のレディバグはクラスメイトが一人また一人脱落していくのにずいぶんショックを受けてた。
みんながクロエのために体を張るのに、クロエがそしらぬ顔してるから怒っちゃったし、みんなの心遣いが無駄になったことが悔しかったんだろう。
シャノワールの言う通り、アクマを浄化すればいつも通り全部元に戻るんだから、心配する必要なんてないんだけどね。キスゾンビになっても、炭にされたりアイスにされたりするよりは命の危険はないけどね。ゾンビ映画パロディの演出だろうけどね。
でも最後にクロエがちゃんと謝れたのを見て、マリネットも見守ってあげる気になったようでよかった。
バスティエ先生はみんなのヒーロー
驚くほどクラスのみんなに慕われてるバスティエ先生。
作中では今までほとんど頼りになってなかったけどね。エピソードになってない部分で頼りになってたのだ。そういうことにしよう。映画版ジャイアンではない。
「世界を変えたいなら、お互いを愛することを学べ」
教えたことをこんなに素直に覚えててくれるなんて、先生としては最高に嬉しいよね。
みんなもクロエにやいやい言いながらいざというときには普通にかばってあげるのがいい子たち。
これもバスティエ先生のご指導のたまものか。
ちなみに先生のクロエへの評価は
「自分のことしか考えられないのは、愛ってことが分かってないせいよ」
ほら、先生も私と同じ意見!
蝶に憑りつかれた時点で正気を失わなかったのは先生が初めて。
あのまま恐怖を克服してたら自らアクマを追い出すこともできてたのかな。
それをやるのはマリネットなんじゃないかと勝手に推測。
ゾンビズーは”愛”で世界を良くしようとする、自分の正義を追求するタイプのアクマ。ロジャーコップとかフライトニンゲールみたいな。動機は利己的じゃないかもしれないけど、やってることは独裁だ。
破れた手袋とタイツはクールだけど、プリキュアみたいなヒラヒラスカートはちょっと恥ずかしい。
例によってシャノワールが操られて、またカタクリズムまで使わされてしまった。
あのままゾンビ化が解けなかったら変身も解けちゃってたんだよね。ホーク・モスはシャノワールにも注目しようぜ。
実はクロエ回でした
バスティエ先生回と見せかけて、みんな大好きクロエ回。
クラスメイトの前ではどうしても強がっちゃうクロエだったけど、レディバグと二人きりになったらようやく「ごめんなさいね、あたしのせいで」と本心を口にすることができた。
今まで悪びれなかったのはわざとなんだろう。ショックを受けたり不安になったりすると、自分を守るために人を攻撃してしまう。
マリネットについ嫌がらせをしたのも、マリネットに傷つけられた自尊心を守ろうとしたのだ。
クロエが「わざと」プレゼントを持ってこなかったんだって決めつけるマリネットもマリネットだぞ。閻魔帳に追加な。反省したから帳消しかな。
アンチバグになったことのあるクロエだけど、今ではレディバグのことを信頼しきってるらしい。
クロエがレディバグに憧れる気持ちがあれば、自分から人助けできる人間に近づいていけるはず。
最後にマリネットが謝ったとき、クロエはきょとんとしてた。きょとんとしてるときは、知らなかったことを学んでるときだ。
クロエは誕生日嫌い……
サブリナがさらっと言ってたことを聞き逃さない。
どうやらクロエは、お母さんにいつも誕生日を忘れられてるらしい。
きっとクロエの誕生日会はいつも盛大に催されるけど、お母さんだけが来なくてクロエはひそかにしょんぼりしてるんだろう。
で、サブリナがそれを知ってるってことは、クロエが気にしてるんだって気持ちを多少なりとも打ち明けたってことだよね。仲良しだね。
お母さんの情報がチラチラ出てくるってことは設定が固まったのか。登場も近いはず。
その他ポイントメモ
- ローズのプレゼントはスクラップブック。
- ナタニエルのプレゼントは先生のヒーロー風イラスト。
- ミレーヌのプレゼントは三つ編みのエクステ。
- サブリナのプレゼントがでっかい。
- 毎日クラスメイトを褒める儀式をやってるそうだ。クロエ毎回どうしてんの。
- ローズの回想シーン、クロエが頭にサングラスつけてない。
- クロエ「今日のアンタはいつもよりウザくないわ」
ローズ「わぁ!(*’∀’人)」
クロエに言われたら嬉しいぞ。 - バスティエ先生は瞑想も教えてた。屋外で。
- クロエ「心くらいあるわよ!足りなきゃパパに買ってもらうしね!」
強がるクロエかわいいです。 - 化学のスナップ、アドリアンに見とれて危険な化合物を発生させるマリネット。
- ランチタイムのスナップ、謎のポーズを取るキム。
- 美術のスナップ、ウォーホル調の絵を描いたのは、得意げにしてるクロエなのか?
- 「雷を握る手」ってよく見かけるモチーフだけど、なんか特定の有名なモノがあるわけじゃないっぽい。なんかのCDジャケットで見かけたと思ったけど。メタリカかな。
- 体育のスナップ、ナタニエルがクロエに謝ってておもしろい。ボールぶつけちゃたのかな。三つもボールがあるけどなんのスポーツなんだ。
- ダルジャンクール先生ってフェンシング教室の先生かと思ってたら、学校の体育の先生なんだ。先生が市長選に出馬したってすごいな。
- アリックス「クロエのせいでたくさんの人がアクマタイズされてる!」
正論を言うのはいつもアリックス。 - みんなに責められても涼しい顔してるクロエの隣で、サブリナもおすまし顔しててかわいい。
- 「それだ!」
機転の利くホーク・モスおもしろい。 - 投げた物でも持ち物とみなしてアクマが憑りつくらしい。
微妙な判定である。バスティエ先生が包を開ける前だったら、あのプレゼントはマリネットの持ち物だったよね。 - ホーク・モスが最初にアクマの名前以外で呼びかけるのは初めてか?
- 「ゾンビ」はともかく「ズー」って何かと思ったら、フランス語で「ビズー(bisou)」がキスって意味らしい。
- ゾンビたちは英語でも日本語みたいな発音で「キスぅー(Kissou)」って言ってる。
- またアクマに狙われるクロエ。今回は間接的とはいえ、閻魔帳には追加。
- 今回はレディバグの変身バンクが笑顔じゃない。「スポッツ・オン! ナァ!」
- ゾンビズーが教室に入って来てみんなびっくりはしてるけど逃げ出さないのがシュール。
「先生急にどうしたの……?」ってドン引きしてるように見える。アクマだよ、アクマ。 - サブリナ「なんだか体が熱くなってきた。どうしちゃったんだろう、あたし……」
マンガみたいなセリフ。 - またクロエに迫るサブリナ。
- イヴァンにお腹持ち上げられるサブリナ。小動物みたい。
- アドリアン「キスで伝染るんだ!」
マンガみたいなセリフ。 - ゾンビズー「叩くのは嫌い。優しく触れる方が好き」
蹴るのはいいらしい。 - 腕を垂らして運動場にただずむゾンビたち。ハイラル城か。
- マリネットは大嫌いだけどレディバグにはとびついて喜ぶクロエ。
- クロエを背負い投げするという念願かなえたマリネット。でもちゃんと申し訳なく思ってて偉い。
- ゾンビから逃げるならやっぱり屋上。
- シャノワールの変身バンクは省略。カタクリズムも省略。
- 今回はさすがのキムもクロエにおこ。
- クロエをかばうマックス!
これはカッコイイ。マックスっていいやつなんだよ。 - クロエをかばったマックスの意志を継いでクロエを逃がし、自分はゾンビと戦うキム!
これはカッコイイ。やっぱりキムとマックスって主人公っぽくない? - ローズがまさかの火事場力発揮でクロエを抱き上げる。がんばった。
- ローズとジュレカの手のつなぎかたがかわいい。なかよし。
- エッフェル塔、今回はほぼ無傷でしのいだ。
- アリックスは一番クロエに怒ってたけど、当然のようにかばってくれるのがカッコイイ。そして背が小さい。
- クロエをボールのようにパスするシャノワール。
- クロエを買い物袋みたいにポイっと投げ捨てるレディバグ。
- エッフェル塔の展望台の上にはエッフェルさんの部屋があるんだって。へえ~。
- ホーク・モス「必ず愛が勝つのなら、私の願いもかなうだろう」
いつもの捨て台詞のフリして大事なこと言わんといて。
いつになくため息をつくホーク・モス……。 - エッフェルの部屋で起きたことを知ってる正気の人間は、クロエとレディバグだけでは?
それでもアルヤが事情を知ってるのは、ゾンビたちに記憶が残ってたってこと?
今回の記事はここまで。
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