【マーベルヒーロー】グウェンプール(Gwenpool):オタク少女の異世界転移

マーベルキャラクターの紹介、今回はネット界では人気かもしれないオタク少女ヒーロー、
グウェンプール(Gwenpool)

MPQのスキル紹介は別記事をどうぞ。

キャラクター情報:グウェンプール(Gwenpool)

基本情報

グウェンプールは現実世界のコミックオタク少女。
夢の異世界転生(転移?)を果たし、いつもコミックで応援していたヒーローたちと一緒に悪党と戦うことができちゃってサイコー!というメタキャラです。

ヒーローネームは本名の「グウェンドリン・プール(Gwendolyn Poole)」から来ています。

マーベルデータベースからの情報はこんな感じ。

グウェンプール(Gwenpool)

  • 性別:女
  • 身長:5フィート7インチ(≒170cm)
  • 体重:レディにきかないでよ
  • 瞳 :ブルー
  • 髪 :ブロンド&ピンク染め
  • 能力:オタク知識、メタ行動、異世界転移
Gwenpool | Characters | Marvel
Medium-aware Gwendolyn Poole enters the universe of fiction to escape her unsatisfying life and holds knowledge of the e...

 

オリジン

ヒーローとしてのオリジン

グウェンは「現実世界=アース-TRN565」のブルックリンに住む少女。
(「アース」についてはマルチバースの記事も参照。)
いつもスパイダーマンやキャプテン・アメリカが登場するコミックを楽しく読んでいました。我々とおんなじですね。

そんなある日、彼女はなぜかコミックの世界(アース-616)に飛び込んでしまいます。
そこではコミックで読んでいたような悪党が暗躍し、コミックで読んでいたようなヒーローが活躍しているではありませんか。アンビリーバブル!

じゃ、アタシも憧れのヒーローになれちゃうじゃん!
よーし、コスチュームを発注して武器を調達して、その辺の悪党を倒しちゃお!
この世界のキャラのことなら何だって知ってるんだから最強だよね!

というわけでVRゲーム感覚で傭兵稼業を始めたふともも丸出しヒーロー、彼女の名はグウェンプール。

大人気のグウェンプールは新参キャラの割に邦訳本がたくさん出てるよ。
たぶん今後も増えてくから追っかけてよね。

グウェンプール:こっちの世界にオジャマしま~す (MARVEL)

  • 作者: クリス・ヘイスティング,グリヒル,ダニーロ・ベイルーチ,御代しおり
  • 出版社/メーカー: ヴィレッジブックス
  • 発売日: 2017/10/27
  • メディア: 単行本(ソフトカバー)

※画像はAmazonへのリンク

グリヒルさんのポップでキュートな絵柄がグウェンにぴったり。
ときどきゲストアーティストがやたらセクシーデザインにしちゃうのは勘弁な。

……というのがヒーローとしてのオリジン。

キャラクター創作上のオリジン

メタな話として、「グウェンプール」というキャラクターが生まれた経緯というものもそれなりに有名でしょう。

「グウェン」というのは、スパイダーマンの元恋人グウェン・ステイシーの名前。
グリーン・ゴブリンにさらわれたグウェンを死なせてしまったことがスパイダーマンの大きな心の傷になっている、という重要キャラクターです。

典型的なヒロインキャラだったグウェンは、マーベルの戦略により新たなヒーローとして抜擢されました。
それが「スパイダーグウェン」というキャラクター1
彼女もまた、アース-6162とは別の次元の出身で、そっちの次元でヒーロー活動を行っています。

んで、このスパイダーグウェンにちなんで、色んなバージョンのグウェンを描いてみようという企画で登場した一人がグウェンプール
おわかりの通り、スパイダーグウェン+デッドプールでグウェンプール。

インパクト満載なヴィジュアルにデッドプールの破天荒なキャラがあいまって、一部で妙な人気が発生した模様。
これを受けたマーベルが、じゃあこいつでコミックシリーズを作っちゃおうと踏み切った結果、上記の通りのグウェンプールというキャラクターが生まれたわけです。読者人気は絶対。

2016年にコミックが初登場ということで、けっこうな新参キャラですね。

ヴィジュアル:白とピンクと刀と銃と

スパイダーグウェンのデッドプールバージョンということで、ヴィジュアルも二人を足した感じ。
デッドプール風のボディスーツにウェストポーチ、そして頭にちょこんと余り布の出たマスク。
カラーはスパイダーグウェン風に白とピンクで構成されています。

コミック的には、このコスチュームはヒーローコスチューム屋さんにお願いしてデザインしてもらったもの。
ピンク系でお願いと発注したら、布が足りなかったせいで太ももを出すことになってしまいました。
おかげでよく「ズボン履け」とツッコみを入れられています。

マスクの下は、金髪にピンクのグラデーションを入れた女の子。
高校中退しているそうですが、まだハイティーンくらいの年齢と思われます3
グリヒル氏のアート(上に載せた邦訳本の表紙のような)だといかにも少女っぽいですが、他のアーティストが描くとちょいと化粧の濃いムチムチのお姉さんになったりします。

能力:コミックオタクパワー

グウェンはフツーの女の子なので、スーパーパワーはもちろん、格闘術やスパイ術なんか身につけてるわけありません。

彼女の強みは、コミックの知識が全部頭に入ってるというオタクっぷり。
ありとあらゆるキャラクターのオリジンや能力を知り尽くしているため、それを利用してうまく立ち回ることができる…かも。
もちろん、読んだことのない新キャラには全くの無力です。

また、「自分がコミックの中にいると分かっている」という第四の壁を破るメタ視点も能力の一つ。
ページをまたいでモノを取ってきたり、コマや吹出しを触ったり破ったりもできます。
デッドプールがゲームの体力ゲージを振り回して攻撃するようなものですね。

ヒーロー(というか傭兵)として活動しはじめてからは、戦闘員としての身のこなしや、銃器・日本刀の扱いも習得したようです。
チームメイトのバトロックおじさん4が訓練に付き合ってくれたおかげ。

他のヒーローたちからは「詳細は謎だがなんらかの能力は持っている」と思われているようです。
グウェンがメタ能力を使うとなんでもありになっちゃうので、チーム誌では封じられていることが多いようです。グウェンにとっては由々しき制限。

ヒーローオタクからヒーローへ

グウェンはコミックを読んでいるものですから、ヒーローのオリジンや能力など、本来秘密である情報を知ってしまってます。
有名どころのキャラクターは特にそうなので5、仲間になったのはグウェンがよく知らないキャラが多め。

最初はただのヒーローオタクで、ゲーム感覚で傭兵業を始めるグウェン。
ですが色々と取り返しのつかない失敗を繰り返し、それでも支えてくれる仲間に恵まれ、次第に本物のヒーローとしての心を獲得していきます。

グウェンプール誌は数が少なく、第1シリーズ「アンビリーバブル・グウェンプール(Gwenpool, The Unbelievable)」は全巻邦訳されてます。

  1. こっちの世界にオジャマしま~す
  2. イカしたやつらが攻めてきた!
  3. デップーなんかこわくない
  4. 第4の壁、破っちゃいました
  5. さよならするのはつらいけど

上記全5巻。どれが何巻かわかりにくいったらない。
話は独立しており、絵柄もポップでかわいらしいのでアメコミ初心者にもとっつきやすいでしょう。ヒーローネタがわからなくても解説書があるから大丈夫。

ちなみに続きのミニシリーズが2019年に出ています。
コミックキャラとして「読者人気を獲得して生き残らないと!」と決意するグウェンの破天荒で哀愁漂う奮闘が楽しめます。ゲストキャラも豪華。
Kindleで買えるので英語に抵抗ない人は読んでみよう。

Gwenpool Strikes Back (2019) #1

  • 作者: Leah Williams, Terry Dodson, David Baldeon
  • 出版社/メーカー: MARVEL
  • 発売日: 2019/8/14

※画像はAmazonへのリンク

最後に

やりたい放題に見えますが、実際は力も何もなく故郷に帰れなくなったひとりぼっちの少女であるという切なさも抱えています。
ヒーローとしての素質は充分だと思ってましたが、ちゃんとその通りだと証明してくれました。

ちなみにデッドプールは彼女のことは歯牙にもかけてない感じ。グウェンも別にデッドプールのファンではない。
でも2019年のミニシリーズではメタキャラの先輩として役に立つような立たないようなアドバイスをくれてました。

今回の記事はここまで。


 

  1. MPQやってる方はご存じでしょう。白いフードのオシャレなスパイダーウーマンです。
  2. いわゆる正史の次元。「ピーター(スパイダーマン)がグウェンを死なせてしまった世界」がアース-616で、スパイダーグウェンの生きるアース-65では逆に「グウェン(スパイダーウーマン)がピーターを死なせてしまった世界」です。
  3. マーベルキャラクターは基本的に年齢は特定されていないのですが。
  4. おフランス人の傭兵。アルティメット・スパイダーマンとかアベンジャーズ・アッセンブル系のアニメをご覧になった方はずっこけC級ヴィランのイメージが強いと思いますが、グウェンプール誌のバトロックは非常にまともで面倒見がよく好感度高いです(シナリオライターが彼のファンらしいです)。
  5. 女神ソーの正体とか。あれは衝撃的なシーン。

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